公園でソフトボール練習中の男児 地面から突き出ていたクギで大けが 他にも10本以上発見 愛知県西尾市

2023年8月2日 19:10

愛知県西尾市の公園のグラウンドでソフトボールの練習をしていた小学4年生の男児が、地面から突き出ていたクギで大けがをしていたことが分かりました。グラウンドからは他にも10本以上のクギが見つかっています。一体、なぜ?

 公園を管理する西尾市によると、事故は今年4月、地元子ども会のソフトボールの練習中に起きました。小学4年生の男子児童が、二塁ベースへ滑り込んだところ、地面から突き出ていたクギの頭が左ひざに刺さり、10針を縫う大けがをしました。

 一体、なぜクギが? 西尾市の担当者に話を聞きました。

 「(どこに二塁を置いたら良いか分かるように)利用する方が次に使う時に使いやすいようにクギの先にひもを付けて、クギを埋め込んでひもだけを上に出すという方法で目印にしていたと思われます」(西尾市スポーツ振興課 神谷法子さん)

 二塁ベースは取り外しができるもので、利用者が自分で固定して使います。

 「基本的にはグラウンドも他の施設も原状に戻して使ってくださいということになっていますので、何か刺し込んだりしたら抜いてもらうのが基本です」(西尾市スポーツ振興課 神谷法子さん)

 市が調べたところ、事故があった二塁ベース付近からは5本のクギが見つかったほか、金属探知機による調査で、ほかの場所からも14本のクギが見つかっています。見つかったクギは大きさも様々ですが、ほとんどが腐食し、目印として使われていたとみられるひもが付いていました。

 「(新たにみつかったクギは)一塁と三塁の付近から合わせて14本出てきています。年代によって塁間が違うと思いますので、あちこちに埋めてしまったという可能性はありますね」(西尾市スポーツ振興課 神谷法子さん)

 今回の事故について、市は一定の管理責任はあるとして、治療費などを賠償する方針だということです。また、施設の利用者に対し、グラウンドに安易にクギを打たないよう注意を呼びかけるチラシを配っています。

 「使った後は元の通りに戻していただきたい。何かおかしいところを見つけられたら、早めに市役所にご連絡をいただけたら」(西尾市スポーツ振興課 神谷法子さん)

 

男児がクギで大けがをした愛知県西尾市の公園グラウンド

文科省は安全点検求める通知

 運動場のクギを巡っては、東京・杉並区の小学校でも同様の事故が起きています。

 4月、校庭で体育の授業中に児童が転倒し、突き出たクギでけがをしました。事故を受け杉並区は、区内64の小中学校などで調査を行いました。

 また文部科学省は、全国の学校に安全点検を求める通知を、5月に出しています。

 東海3県の教育委員会も、通知を受けて学校に点検や注意を呼びかけました。各県の教育委員会によると、クギによる大きな事故などの報告は上がってきていないということです。

(8月2日15:40~放送 メ~テレ『アップ!』より)

 

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