外国人の「楽しみ方」が変化　SNSトレンドが影響　「爆買い」から「体験」重視へ

中国の旧正月にあたる春節の大型連休。東海地方でも訪れる外国人の「楽しみ方」が変化しているようです。

　中国で盛り上がりを見せる「春節」の大型連休。

　中国政府によりますと、春節期間を含む40日間でのべ90億人が移動すると発表しています。

　人気の旅行先のひとつ日本。

　名古屋・大須にあるブランドリユース大手「KOMEHYO名古屋本店本館」では、赤を基調とした服に、鮮やかな赤のバッグや靴まで。

　中国の春節に合わせて、飾りつけた特設ブースが設けられています。

「中国のスタッフからヒアリングをして春節のイメージカラーである赤とゴールドをメインに展示している」（KOMEHYOブランドバッグ担当 村山璃南さん）

　海外と比べても値段が比較的安く、かつ状態が良いとされる日本のリユース品。

　中国からの観光客に人気の商品は――

「ブランドではルイヴィトンが一番人気。アイテムの傾向としては小さめのかばんが人気になっている。中国では特にキャッシュレス化が進んでいるのでお財布を持たない人も多い。こういった小さくてかわいいアイテムが人気になっている」（村山さん）

　春節の期間といえば多くの商品をまとめて「爆買い」する観光客の姿が印象的でしたが…。

　今年、日本旅行に合わせて両親とブランドものを見に来たという男性は――

「母はこれといった目当てがなくて、いいものがあったら買おうと思っている」（中国から両親と旅行に来ている男性）

　店内を見渡してみても「爆買い」をしている人はあまりいないようです。

　外に出てみても、大きな買い物袋を持った外国人観光客の姿はほとんど見られません。

「買い物というよりは観光することが目的。京都の昔ながらの寺や建物を見てきた。この昔の町並みが見たかった」（香港から旅行に来た女性）

　日本への旅行の目的は「爆買い」から変化しているようです。

　「白川郷」などが外国人観光客に人気の岐阜県飛騨地方。

　高山市の「ホテルアソシア高山リゾート」は今年の春節期間、予約でほぼ満室だといいます。

「今年の春節は久しぶりに多くの中華系のインバウンドのお客様で非常ににぎわっておりまして、特に週末の白川郷ライトアップのときはほぼ全館満室でございます」（ホテルアソシア高山リゾート 杉本篤史総支配人）

　ツアーサイト「KKday」によりますと、春節期間にサイトで予約された旅行先の都道府県ランキングで、岐阜県は全国5位に、前年の約3倍と急増しているといいます。

「午後0時半の古い街並みです。春節を迎え大勢の観光客でにぎわいを見せています」（記者）

　旅行のお目当てについて皆さんに聞いてみると――

「スノー＆ビーフ(飛騨牛)、ベリービューティフル」（台湾からの旅行客）
「きのう白川郷からここに来ました。飛騨ビーフナイス！」（マレーシアからの観光客）

　岐阜を選んだ理由として多く挙げられたのが「雪」で、12日も雪遊びを楽しむ人の姿が見られました。

「子どもたちと遊ぶのを楽しんでいます。子どもたちは雪遊びが好きなので。子どもたちは雪を見るのは初めてです」（香港からの旅行客）
「（写真は撮った？）はい、めっちゃきれいでした。（SNSにのせる？）あとでのせます。台湾はあんまり雪見られないので新鮮」（台湾からの旅行客）

　日本の「味」を求める人も増えているようです。

「平日もツアーのお客様が来るが春節に入って増えてきた。みそ、しょうゆ人気ですね」（大のや醸造 武田小百合さん）

　「爆買い」が目立ったかつての様子から、自然や食などの「体験」を重視する傾向への変化。

　その背景には中国のSNSトレンドが影響しているといいます。

「日本に関する情報が中国にたくさんあり、日本の文化に興味を持つ人が増えてきた。SNS内でショートムービーや生中継での観光体験の投稿が人気がある。自分が日本に来ていろいろな体験ができたら、友人・知人に知ってもらいたいという理由で、SNSで日本での自分の体験を配信するのが主流になってきた」（日本の情報を中国人に配信する「ポリスター」 姚遠マネージャー）

(2月12日15:40～放送メ～テレ『ドデスカ！＋』より)