不審者から子どもをどう守る 小学校に最新の「さすまた」設置、備えを強化 愛知県高浜市
2024年7月18日 17:15
愛知県高浜市役所で16日に刃物を持った男が火をつけるなどし、職員がけがをした事件。不審者の突然の行動にどう対応していくか。周辺の小学校では「備え」に力を入れています。
16日、高浜市役所で62歳の男が持っていた刃物で職員を威嚇したうえ、可燃性の液体を自らかぶり、火をつけました。
職員は「さすまた」を持って男に応戦。来庁していた人を避難させるなど、現場は一時騒然となりました。
多くの市民が訪れる「市役所」でおきた突然の事件。不審者対応などの「危機管理」が課題となっているのは、行政窓口だけではありません。
児童600人が通う、市立高浜小学校。
一般市民に開放することのある教室などには防犯カメラを設置したり、内線電話に、ワンタッチで緊急校内放送が流せるボタンを導入したりしています。
「子どもたちをなるべく早く避難させる、(不審者から)距離をとらせる。そのために(不審者を)捕らえたり、おさえたりして時間をかせぐ訓練をしている」(高浜小学校 岩間基訓教頭)
高浜小学校に設置された防犯器具
小学校に様々な防犯器具
学校では、児童向け、教員向けの不審者対応訓練を毎年秋に行っています。中でも、不審者と対峙した際に使う防犯器具の重要性を感じているといいます。
「入り口の上に1つさすまたを設置している」「こちらにも最新のさすまたを設置している」(高浜小学校 江坂雅史校務主任)
防犯対策の強化のため、去年、このさすまたを導入しました。
先端の形が特徴的なさすまた。黒いベルト状の装置を足に押し当てると…巻き付きました。
「強く引っ張っても、転んでしまいます」(体験した記者)
この学校では、男女問わず全ての教員が扱えるよう、訓練をしています。
「今回は近くの場所(市役所)で不審者の事件が起きたが、そもそも学校の近くか遠くかではなく、不審者が現れた時には、いつも同一の対応が取れるようにしている」「保護者の方と協力しながら子どもの安全を守っていきたい」(高浜小学校 岩間教頭)