あの硬い「あずきバー」が“超合金”ロボに変身! 開発担当者が語るこだわりポイント

2024年9月7日 08:01

井村屋(津市)のロングセラー「あずきバー」が、超合金ロボに変身しました。硬いことでも知られるこのアイス。玩具大手のBANDAI SPIRITS(バンダイスピリッツ、東京)が井村屋に提案し、コラボが実現しました。

BANDAI SPIRITSが開発した「あずきバーロボ」

 「硬い 重い ひんやり あずきバーロボ!」
 「鋼のカチカチボディが空を舞う!」

 プロモーションビデオでは、こんな歌に合わせてあずきバーが「変形開始」。アイス部分が頭と胴体と手足に、棒の部分が刀になりました。

 「アイスモード」は実物のあずきバーとほぼ同じサイズで、「ロボットモード」は高さ約11センチ。正座などいろいろなポーズができるそうです。もちろん食べることはできませんが、溶けることもなく、長く飾って遊ぶことができます。

 対象年齢は15歳以上で、価格は税込み1万3750円(送料など別)。8月29日からバンダイナムコグループの公式通販サイト「プレミアムバンダイ」で予約の受け付けを始めました。プロモーションビデオもこのサイトで見ることができます。現在量産中で、商品の発送は来年4月以降になるそうです。

 

あずきバーロボの「ロボットモード」。棒の部分が刀に(BANDAI SPIRITS提供)

あずきバーと「超合金」に共通点が

 開発を担当したのは、BANDAI SPIRITSのコレクターズ事業部ロボット企画1チーム。チーフの藤木裕也さん(34)に経緯を聞きました。

 「超合金」シリーズは1974年発売の「マジンガーZ」から始まり、今年が50年の節目。「原点回帰」として、超合金(ダイキャスト)の特徴である「硬い」「ひんやり」を生かした新商品をチームで考えていたところ、チームメンバーも好きなあずきバーに「共通点がある」という声が出たといいます。井村屋に提案したところOKが出て、約1年かけて設計やデザイン、立体化を進めました。

 アイスの部分はすべてダイキャスト(亜鉛合金)の部品でできていて、うまくロボットになるように組み合わせました。また、アイスの質感を表現するため、ざらっとした手触りの塗料を使っています。

 

あずきバーロボを手にする藤木裕也さん。「PVで必殺技の名前を叫んでいるのは僕です」(BANDAI SPIRITS提供)

「必殺技」にも開発者のこだわり

 ロボの設定にも強いこだわりが。

 必殺技は「井村一豆流(いむらいっとうりゅう)赤搗氷河斬(あずきひょうかざん)」。ロボやアニメ好きの藤木さんが「長い名前の方がかっこいい」と、井村屋の名前を盛り込んだり、あずきや「氷菓」の漢字を変えたり、数週間考え抜いて命名しました。

 藤木さんは「あずきバーのキャッチフレーズは『あずきたっぷり、まろやか』ですが、こちらは『超合金たっぷり、かちかち』。自信作です」と話しています。

(メ~テレ・山吉健太郎)

 

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