9月は世界小児がん啓発月間  ~ゴールドセプテンバーキャンペーンってなに?~

2024年9月10日 16:38

9日、名古屋市中区で金色にライトアップされたのは、オアシス21の「水の宇宙船」。制服姿の学生や若者が集まるオアシス21でひときわ輝きを放っていました。

オアシス21「水の宇宙船」ライトアップ 9日午後8時ごろ

金色に輝く全国各地の名所やシンボル

全国約200の病院の医師らで構成された「日本小児がん研究グループ(JCCG)」が、ゴールドセプテンバーキャンペーンとして全国各地の名所やシンボルをライトアップしようと企画。9月30日までに東京スカイツリーや出雲大社、岐阜市役所など約120カ所がライトアップされ、小児がんという、子どもが発症するがんがあることを伝えています。

子どもたちは「金」のように貴重な宝物であること、小児がんと向き合っている子どもたちに「輝かしい光を」という意味を込めて、小児がん支援のシンボルカラーは「ゴールド」なんです。
2015年にアメリカがゴールドセプテンバーキャンペーンを始めたことをきっかけに、日本でも2021年から始まりました。
2021年には15カ所、2022年には38カ所、2023年には69カ所がライトアップされ、キャンペーンは徐々に広がってきました。

 

日本小児がん研究グループ(JCCG)HPより

キャンペーン最初は苦労が…

しかし、キャンペーンを始めるときには苦労も…
日本小児がん研究グループ(JCCG)によると、当時、ライトアップを依頼した、東京都庁からは「乳がんのライトアップであれば、検診してくださいと、わかりやすいメッセージがありますが小児がんにもそのようなメッセージがありますか?」と言われたといいます。JCCGは「小児がんは、発症の原因がはっきりしないことも多いため検診や予防は難しく正しく知って応援してほしいというメッセージがある」と話しましたが、啓発メッセージが他の疾患と比べて明確ではないとされ、東京都庁でのライトアップはできなかったということです。
JCCGは「小児がんの治療に携わっている人たちへの理解や支援が少なかったことがキャンペーンを始めることの難しさにつながった」と話しています。

 

「病と懸命に闘う子どもたちに応援を」

年間約2000人の子どもたちが診断されている「小児がん」。小さな身体で懸命に病と闘っています。中には、国内での治療では治らない子どももいます。
JCCGは、「小児がんの治療をしている子どもたちや、そのサポートをする人々を応援する気持ちを持っていただきたいです。JCCGのホームページより小児がんの治療研究にご寄付をしていただけますので、よろしければお気持ちをお寄せいただけると大変ありがたく存じます」と協力を求めています。

教育・医療担当 小澄珠里

 

これまでに入っているニュース