立憲の”顔”は誰に? 「政権交代」掲げる4人が東海ブロックを重要視
2024年9月11日 18:46
自民党の総裁選は12日の告示を前に、各候補が支持の拡大へ動きを加速させています。一方、「政権交代」を目指す野党第一党、立憲民主党の代表選挙は、すでに本格的に論戦をスタートさせています。地方での演説会、最初に行われたのは「名古屋」でした。
立憲民主党の代表選が本格化
候補者が”乱立模様”の自民党総裁選。11日も新たに――
「日本の総理として難問から逃げず、国民のみなさまと新たな日本を築いていきたい」(上川陽子外務大臣)
上川陽子外務大臣の立候補表明で、候補者は9人に。過去最多となりました。
その一方で先週、地元岐阜で総裁選への出馬に意欲を見せた野田聖子衆院議員。
関係者によりますと、立候補に必要な推薦人20人を確保する見通しが立たなかったとして、立候補を断念する方針を固めました。
立憲民主党の代表選、地方遊説のスタートは名古屋
立憲民主党の代表選が本格化
12日の告示を前に、各候補の「支持固め」の動きも激しくなっている自民党総裁選。
もう一つ、こちらの選挙の動きも本格化しています。
7日の土曜日に告示された、立憲民主党の代表選。
若手からベテランまで4人が立候補しています。
期間中に全国11都市で行われる地方遊説の皮切りに選ばれたのは名古屋でした。
4人が口を揃えて訴えたのは「政権交代」
4人が口を揃えて訴えたことは?
4人が口を揃えて訴えたことは――
「政権交代こそが、私は最大の政治改革だと思っています」(野田佳彦元総理・67歳)
「立憲民主党が国民政党として、みなさんの期待に応えていく。先頭に立っていく決意です」(枝野幸男前代表・60歳)
「裏金の自民党の政権から、政権を代えようじゃないですか」(泉健太代表・50歳)
「政権交代、そこに向かっていきたいと思います」(吉田晴美衆院議員・52歳)
かつては「民主王国」と呼ばれた愛知県
かつて「民主王国」と呼ばれた愛知県
かつては「民主王国」と呼ばれた愛知県。
過去に自民党からの政権交代を果たした2009年の衆院選では、愛知の15の小選挙区すべてで、当時の民主党の候補が当選しました。
各候補もこの地方を重要視する姿勢が見て取れます。
「もともと東海ブロックは底力のある地域だと思いますので、いいスタートを切れたと思います」(野田元総理)
「東海ブロックが、全国の比較的地盤の弱い地域を引っ張っていただく、そういう状況をつくりたい」(枝野前代表)
「政権交代をするわけですから、この東海ブロック4県の衆議院選挙で第1党をとる」(泉代表)
「とても大事な地域だと思います。立憲民主党の支持も高いので」(吉田衆院議員)
自民党の総裁選の方が気になるという声も
立憲代表選より気になるのは…
名古屋・栄で、各候補が熱く政策を訴えた週末。
演説を聞く人たちに話を聞くと――
「みなさんの力強い演説で、すごいなと思った」
「あまり政治興味なかったが、今回盛り上がりがすごいので。選挙に行きたくなった」(20代)
一方で気になるのはやはり、実質的に総理大臣を決めることになる、自民党の総裁選という声も。
Q.立憲代表選、興味は
「あまりないですね」
「自民党の総裁選の方が、やっぱり気になる」
直近に行われた2021年の衆院選では、愛知15の小選挙区のうち11で自民党の候補が当選しています。
衆院愛知12区 重徳和彦衆院議員(53)
地元議員らも期待を寄せる
弱まりつつある、愛知の民主系の”存在感”。
今回の代表選がその存在感を再び高める足がかりになる、と地元議員らも期待を寄せます。
「自民党の総裁選を経て、すぐに解散総選挙と。そこが“決勝戦”であるので、やはり自民党を倒して、自民党から政権を奪還する候補者は誰なのか、よく考えて選ばないといけない」(衆院愛知12区 重徳和彦衆院議員・53歳)
「我々も代表選を行っている。どんなことを訴えているのか、みなさんに関心を持ってもらう。それが、支援者のみなさんの1番近くにいる我々がやるべきことと思いやっています」(立憲民主党 江原史朗愛知県議・42歳)
名古屋大学 近藤康史教授
注目度の高さが衆院選に影響を及ぼす?
同時期に行われる、自民党の総裁選と立憲民主党の代表選。
政治学の専門家は、それぞれの注目度の高さが、その先に行われる衆院選に影響を及ぼすと分析しています。
「代表選があまり注目度が低いと、政権交代を期待されていないか、将来の首相になりうるような人が、代表候補として出ていないか、そういった人が候補に含まれていないかということなので。やはり、どれぐらい注目されるかも、今後の選挙に関わってくるだろうと思う」(政治学が専門 名古屋大学 近藤康史教授)
立憲民主党の代表は23日の臨時党大会で決定
民主王国「愛知」を再び…
民主王国「愛知」を再び――
そのためには”野党の連携”が重要だと近藤教授は指摘します。
「野党は票をまとめないと、自民党に対抗できない。立憲民主党の代表が他の野党の政党と、どういう連携をしていくのか、代表選候補者の意見が分かれているので、そういったところで影響があるだろうと」(近藤教授)
「野党連携」を主導することができる、新しい”リーダー”を生み出せるのでしょうか。
立憲民主党の代表は23日の臨時党大会で決まります。