【衆院選2024】「愛知1区」は4人の戦い 前回から構図が大きく変わった“注目選挙区”に
2024年10月16日 19:51
「愛知1区」は前回衆院選とは大きく構図が変わった”注目選挙区”となっています。
「愛知1区」は4人が立候補
名古屋市の東区・北区・西区・中区が含まれる選挙区で、約41万人の有権者がこの「愛知1区」に住んでいます。
立候補しているのは、前職が2人、元職が1人、新人が1人の4人。前回衆院選とは大きく構図が変わった”注目選挙区”です。
山本耕一氏(47) 維新・新
“すぐ”できる経済政策”を訴える山本氏
「変えたい。この日本を。本当に国民のための政治、政治家のため、政治家を応援する企業や組織のためではなく、国民のための政治に変えたい」(山本耕一氏 維新・新)
日本維新の会の新人、山本耕一氏(47)。
約20年間、高校などで教師をしていましたが、政治の世界を目指すため、1年ほど前に退職。
自身の経験を活かした「教育現場の改革」や「消費税引き下げ」などの“すぐ”できる経済政策”を訴えます。
陣営のスタッフも多くはないため、ポスティングや街頭演説などの活動は、ほとんど“1人”で続けてきました。
政治活動の合間には――
Q.今から何を
「無職で貯蓄を切り崩して生活しているが底をついたので、Uber Eatsで食事代だけ、稼ぎにいきたいと思います」(山本氏)
「フードデリバリー」の配達員で活動費を確保。「現場の声」を聞くのにも役立てています。
「飲食店でどういうことに困っているか聞くといろんな情報が入ってくる。一番は『値上げするのが苦しい』と『物価が下がって欲しい』と、値上げがつらいと聞くので勉強になる。まちの様子が分かるので、まちを知るのにやって良かったと
思います」(山本氏)
「前職2人と(前)名古屋市長と新人の私の戦いになります。なかなか政策を訴えても皆様の心に響くかどうか、どういう思い・熱量で訴えかけられるか、そこが一番大切だと思っております」(山本氏)
河村たかし氏(75) 諸派・元
15年ぶりに“国政を狙う”河村氏
「総理を狙う男・アゲイン、アゲインだがや」(河村たかし氏 諸派・元 )
「総理を狙う」ため15年ぶりに「国政を狙う」のは、元職の河村たかし氏(75)。
憲法9条改正(2項の一部削除)や国会議員の歳費、地方議員の報酬の引き下げを重要政策にかかげる政治団体「日本保守党」の共同代表として、立候補しました。
1993年から衆議院議員を5期つとめたあと、2009年からは4期連続で名古屋市長に。
数々の選挙を勝ち抜いてきた「選挙モンスター」の異名を持ち、全国的にも圧倒的な知名度を誇ります。
任期を約半年残したまま、名古屋市長を失職し、国政に挑戦する河村氏。
今回の選挙選でも、おなじみの「自転車」を使います。
「政治がみんな家業になってしまった。金もうけになってしまった。原因を追究しないといけない。裏金をやり取りするのはなぜなんだ。これは地方議員の給料が良すぎるから家業になって出馬するときは、国会議員が裏で100万円、200万円持ってこいと日本中になってしまった。地方議員はボランティアに変えないといけない」(河村氏)
熊田裕通氏(60) 自民・前
「原点回帰」で臨む熊田氏
16日朝、名城公園には河村氏のほかに、もう一人の候補者の姿がありました。
「一連の不祥事、政治への信頼を失ったのは、まさに自民党であります。この自民党を生まれ変わらせたい」(熊田裕通氏 自民・前 )
5回連続の小選挙区での勝利を狙うのは、自民党の前職、熊田裕通氏(60)。
去年、「裏金問題」で揺れた自民党。第一声でも、信頼回復の訴えに時間を割きました。「原点回帰」がテーマです。
「戦い方、とにかく原点に戻ります。もう一度、自分からみなさんのもとへ飛び込んで、この思いをみなさん、一人ひとりに伝えようと」(熊田氏)
子育て・教育政策として幼児教育無償化や、義務教育にかかる給食費負担軽減などを目指す熊田さん。
その原動力のひとつは、3歳と2歳の「孫」です。
「この子たちが大きくなった時に『今まで何やってきたの』って(言われないように)今を生きる責任として、この子たちの未来をしっかり考えながらやらないといけない」(熊田氏)
今回は、自身と同じ「保守」系統の河村氏とも争う構図になりましたが――
「誰も選挙で勝てなかった相手、彼を負かして、私はこの名古屋に新しい歴史を作りたい。いま目の前の物価高、これに苦労している国民の思い、これにしっかりと政府は寄り添わなければならない」(熊田氏)
吉田統彦氏(49) 立憲・前
医師の立場からも政策を訴える吉田氏
「自民党は脱税、国民のみなさんは増税。政権与党がこんな状況。旧統一教会の問題、裏金の問題だって変えていかなければいけない。真の政治改革を実現するためには、政権交代を実現するしかない」(吉田統彦氏 立憲・前 )
前回は小選挙区で敗北も、比例復活を果たした立憲民主党の前職、吉田統彦氏(49)。
16日朝も駅前で「朝のあいさつ」を行いました。
「黒川の交差点、何回街頭演説に立たせていただいたでしょう。100回、200回、それくらいの数は、当地で街頭活動をさせていただいています」(吉田氏)
選挙戦の前から、ルーティンとして行ってきた朝の演説。
「国会に行く日も街頭演説ができる日は街頭に立って、一人ひとりに深くできるだけ多く、私の考え、訴えを聞いてもらう。それは本当にありがたい時間、ありがたい機会だと思っています」(吉田氏)
現役の医師の肩書ももつ吉田氏、医師の立場からも政策を訴えます。
「失政によって薬剤不足が起きている。外科医がいない、勤務医と開業医とのバランスが悪い。新たな医療崩壊の種がまかれている。医療崩壊がすぐそこにある。政権を変えていかなければ、この状況を変えることは無理。私、吉田統彦は努力をすれば報われる、がんばれば必ずゆとりのある生活ができる。そういった社会をみなさまとともに作っていきたいと思います」(吉田氏)