「これからが全盛期」 男子バドミントン界、遅咲きのニュースター 三重県伊勢市出身 西本拳太

2023年11月16日 18:06
パリオリンピックで金メダルを目指すバドミントン界、遅咲きのニュースター。その素顔に迫ります。出場を逃した東京オリンピックの悔しさを経て、雑草のごとく這い上がってきた29歳。急成長を見せるウラには、彼を支える周りの存在がありました。

ジェイテクト 西本拳太選手

 男子バドミントン界に現れた、遅咲きのニュースター。

 三重県伊勢市出身、西本拳太選手、29歳。

 2022年、28歳で初めて国際大会で優勝を飾ると、身長180cmの長い手足を生かした粘り強いプレーを武器に今年5月から始まったパリオリンピックの選考レースでは現在、日本人ランク2位。出場圏内につけています。

 「いい意味で心の余裕を持ってプレー出来ている。僕自身としては、これからが全盛期」(ジェイテクト 西本拳太選手)
 

当時8歳の西本選手

子どもの頃から常に抱いてきた夢
 8歳でバドミントンを始めた西本選手。
 
 子どもの頃から常に抱いてきた夢は――

 「卒業文集にはオリンピック金メダルって書いていたと思います」(西本選手)

 初めてのオリンピック出場を目指した前回の選考レース。
 
 同い年の桃田選手らと出場2枠を争ったものの、惜しくも3番手。

 あと一歩のところで、夢舞台への切符を逃しました。

 「甘かったな…今ほど本気ではなかったのかな」(西本選手)
 

2022年4月、ジェイテクトに移籍

バドミントン人生を模索する中、移籍を決断
 次こそ夢を叶えるために。

 バドミントン人生を模索する中、決断したのは刈谷市を拠点に置くジェイテクトへの移籍でした。

 「金メダルを真剣に目指して、一緒にやっていこうと言われたのが、僕としてはすごくありがたかった」(西本選手)
 

ジェイテクトで練習する間は、常に栄養士が監修

「体調をあまり崩さないのは食事のおかげ」
 彼を後押しするのがチームのバックアップ体制。

 そのひとつが食事です。

 試合で海外を転戦することが多い西本選手。
 
 ジェイテクトで練習する間は常に栄養士が監修した食事のバランスを意識したメニューを提供されています。

 「たまに日本に帰ってきた時でも、体調をあまり崩さないのは食事のおかげ」(西本選手)

 体脂肪率は、ひとケタ台に減少しました。

 Q.好きな食べ物は?
 「トマトです」(西本選手)

 トマトの食レポに挑戦しますが――
 「難しいなぁ。体にも良いし、食べやすいんで…なかなかトマトの食レポは難しいですね」(西本選手)
 

西本拳太選手

やらされるのではなく、自ら考え、練習メニューを決める
 さらに練習スタイルにも変化が――

 「この練習をする意図というのを、ちゃんと言葉で説明出来るようになったことが、確実に東京五輪よりも成長した」(西本選手)

 やらされるのではなく自ら考え、主体的にメニューを決めるように。大会で得た学びと課題をひとつひとつ潰し、成長に繋げています。

 「練習のための練習ではなくて、試合で勝つための練習につなげられるか、いろんな人のアドバイスを自分に落とし込んでいく中で徐々に大切さに気づくことが出来たと思います」(西本選手)

 試行錯誤する姿勢は練習相手を務める後輩にとっても刺激となっています。

 「球の質とかコントロールとか、1つ1つのプレーに意味がある。自分たちに対してもアドバイスを一生懸命してくれて、追いかけたい憧れの存在」(ジェイテクト 小川翔悟選手)

 「絶対これだっていう答えは見つからないと思うんですけど、常に試行錯誤しながら練習する中で、自分がしっかり成長していければ、来年の夏はいい景色が見られる」(西本選手)
 

理容室での時間もパワーの源

理容室での時間もパワーの源
 つかの間のオフ。

 「自分がよく来ている理容室になります」(西本選手)
 
 訪れたのは、名古屋市内の理容室。

 「頻度は1カ月に1回は確実に切る。気分転換のひとつもそうですし、切ってくれる人の腕が良いんで。きょうの練習うまくいかなかったなと振り返ったり、試合に体力も気持ちも100%使えるように」(西本選手)
 
 ここで過ごす癒しの時間もパワーの源です。

 「完成です!スッキリしました。これでまた次の試合も大活躍です」(西本選手)
 

遅咲きの29歳が描く、パリへのロードマップ

「来年の夏、いちばん高い所に立つ」
 2024年4月まで続くオリンピックの選考レース。
 
 遅咲きの29歳が描く、パリへのロードマップ。

 「踏まれても踏まれてもじゃないですけど、雑草魂でここまで来られているし、来年の夏、いちばん高いところに立つことが僕の目標なので、そのために五輪選考レースをしっかり最後まで戦い抜く。絶対に権利を取って、五輪に向かって、来年の自分はより進化した自分になれるように日々精進していきたいなと思います」(西本選手)

 (11月16日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』じもスポ!コーナーより)
 

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