「いつか戻ってきたい」一時避難は苦渋の決断 クラスメートと離れ離れに 能登半島地震

2024年1月27日 12:08
被災地では、各地で学校の再開が進んでいます。地震の影響で校舎が使えなくなった石川県志賀町の小学校では、中学校を一部間借りして、再開にこぎつけました。

母親と2人で三重県に一時避難することになった藤永枇大くん

 石川県志賀町の富来中学校。ランドセルを背負った富来小学校の児童が登校しています。

 富来小学校の校舎は、地震の影響で校舎が使えなくなり、近くの富来中学校を間借り。25日から授業を再開しました。

 「児童にはこれまでと同じような環境で過ごしてほしいと、小学校にあった掲示物を間借りした教室に持ってきました」(記者)
 

枇大くんへのメッセージ

一時避難で仲間たちと離れ離れに…
 いつもと違う環境でも笑顔を見せる子どもたち。

 しかし、小学6年生の藤永枇大くんの家族は、今後の地震への不安などから父親を残し、母親と2人で三重県に一時避難することになりました。

 約6年間過ごした仲間たちと離れ離れに…

 「枇大がレベルアップして戻ってくるということで、枇大にエールを込めてメッセージを書いてあげてください」(富来小学校 6年担任 宮本隆朗先生)
 

藤永枇大くん

「いつかこっちに戻ってきたい」
 富来小学校では、6人の児童が、転校や一時避難などを決めたということです。

 送別会では、クラスみんなで楽しめる「ババ抜き」をすることに。枇大くん、なんだか楽しそうです。

 ババ抜きで負けたクラスメートが、枇大くんにエールを送りました。

 「頑張れ、頑張れ、枇大!」

 1時間近くに及ぶ送別会は、あっという間に過ぎていきました。

 「寂しい気持ちもあるけど、一時避難で転校する子も頑張ってくれると思うので信じています」(富来小学校 6年担任 宮本隆朗先生)

 「三重には祖母の家があって引っ越して、祖母の家なら安心だし、三重なら離れていて余震あまりないと思うし。卒業式は三重になりそうです。いつかこっちに戻ってきたいです」(富来小学校 小学6年 藤永枇大くん)
 

枇大くんの母 藤永麻由さん

一時避難は苦渋の決断
 クラスメートととのお別れの時間。枇大くん、外まで見送ります。

 枇大くんのお母さん、一時避難は苦渋の決断でした。

 「夫が漁師で夜出て、2人きりになることが多くて、2人を家に置いておくのは心配だと。もう卒業なので少しの間、我慢してここにいようかなと思ったけど、引っ越すことに。戻ってくる時期は決めていないけど、水も出ないので、その辺が落ち着けば戻ってこられるかな」(枇大くんの母 藤永麻由さん)

 枇大くん、6年間の思い出を胸に、新たな場所に向けて出発していきました。

 (1月26日 15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)
 

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