1週間分の食料を備蓄 ローリングストックで日常から備え【暮らしの防災】
2024年5月12日 14:07
国は東日本大震災が起きる前は、大災害に向けて「食料を3日分備蓄するように」としていました。しかしその後、南海トラフ巨大地震への備えでは「1週間分」になりました。でも家族全員分、1週間分の食料を備蓄するのは大変です。
乾パン ※画像はイメージです
<なぜ1週間か>
現代は、食品の「流通在庫」が少なくなっています。
店舗が新しい食品を店頭に並べることを重視していることなどから、メーカーや問屋は在庫を昔ほどストックしていません。
また広域災害の場合、鉄道・道路など交通インフラは寸断されます。
在庫が無く、仮にあっても運べないため、これまでのように「災害3日後までに被災地へ支援の手」が行き届かない可能性が大きいのです。そこで国は「1週間」に延ばしたわけです。
店舗が新しい食品を店頭に並べることを重視していることなどから、メーカーや問屋は在庫を昔ほどストックしていません。
また広域災害の場合、鉄道・道路など交通インフラは寸断されます。
在庫が無く、仮にあっても運べないため、これまでのように「災害3日後までに被災地へ支援の手」が行き届かない可能性が大きいのです。そこで国は「1週間」に延ばしたわけです。
カップ麺 ※画像はイメージです
<乾パンと氷砂糖だけでは無理>
「非常食」「食料備蓄」と言うと「乾パンと氷砂糖」を思い浮かべます。
「アルファ化米」「カップ麺」も考えられます。
確かに保存スペースもあまりとらず、有効な備蓄食と言えます。
しかし同じ様なものを1週間食べ続けるのはかなりキツイです。
飽きてしまいます。また賞味期限ごとに買い替えていくのも大変です。
「アルファ化米」「カップ麺」も考えられます。
確かに保存スペースもあまりとらず、有効な備蓄食と言えます。
しかし同じ様なものを1週間食べ続けるのはかなりキツイです。
飽きてしまいます。また賞味期限ごとに買い替えていくのも大変です。
缶詰 ※画像はイメージです
<ローリングストック(回転備蓄)>
そこで「普段食べているものをちょっと多く買ってストックし、食べたら買い足す」方法が推奨されています。食べては買い足し、食べては買い足しで「ローリング(回転)」です。
こうすると「災害に備えて食料を買わなきゃ」というプレッシャーから解放されます。保存スペースもそう取りません。
「乾麺(ゆで時間が短いもの)、根菜類(保存がきく)、缶詰、調味料」がお勧めです。いつも食べている物なので、調理法も分かっています。
東日本大震災の被災地では、そうめんやパスタが重宝されていました。
こうすると「災害に備えて食料を買わなきゃ」というプレッシャーから解放されます。保存スペースもそう取りません。
「乾麺(ゆで時間が短いもの)、根菜類(保存がきく)、缶詰、調味料」がお勧めです。いつも食べている物なので、調理法も分かっています。
東日本大震災の被災地では、そうめんやパスタが重宝されていました。
ローリングストックは主食類でなくてもOK ※画像はイメージです
<好きなお菓子をローリングストック>
最近は、さらに進んで「自分が好きな食べ物をどっさり買っておく」というローリングストックが始まっています。主食類でなくてもOK。
例えばおやつで食べているお気に入りのお菓子、スナック菓子を大量に買い込んで、食べた分を買い足して行きます。
この方法だと「食料を備蓄しなければ」というプレッシャーからさらに解放されます。
お菓子を多めに買ってバリバリボリボリ食べて、買い足すだけです。
要するに1週間分の食べ物があればいいわけです。
家族構成、年齢、好み、調理法(食べ方)を考えて、1週間分の備蓄食料を考えてみましょう。
◇
被災地取材やNPO研究員の立場などから学んだ防災の知識や知恵を、コラム形式でつづります。
■五十嵐 信裕
東京都出身。1990年メ~テレ入社、東日本大震災では被災地でANN現地デスクを経験。報道局防災担当部長や防災特番『池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ』プロデューサーなどを経て、現ニュースデスク。防災関係のNPOの特別研究員や愛知県防災減災カレッジのメディア講座講師も務め、防災・減災報道のあり方について取材と発信を続ける。日本災害情報学会・会員 防災士。
例えばおやつで食べているお気に入りのお菓子、スナック菓子を大量に買い込んで、食べた分を買い足して行きます。
この方法だと「食料を備蓄しなければ」というプレッシャーからさらに解放されます。
お菓子を多めに買ってバリバリボリボリ食べて、買い足すだけです。
要するに1週間分の食べ物があればいいわけです。
家族構成、年齢、好み、調理法(食べ方)を考えて、1週間分の備蓄食料を考えてみましょう。
◇
被災地取材やNPO研究員の立場などから学んだ防災の知識や知恵を、コラム形式でつづります。
■五十嵐 信裕
東京都出身。1990年メ~テレ入社、東日本大震災では被災地でANN現地デスクを経験。報道局防災担当部長や防災特番『池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ』プロデューサーなどを経て、現ニュースデスク。防災関係のNPOの特別研究員や愛知県防災減災カレッジのメディア講座講師も務め、防災・減災報道のあり方について取材と発信を続ける。日本災害情報学会・会員 防災士。
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