新部署のメンバーは全員高校生 リアルまちづくり 美濃市を盛り上げる学生職員に密着

2024年8月2日 17:03

4月、岐阜県の美濃市役所に新しい部署が誕生しました。そのメンバーは全員高校生。生徒による「リアルまちづくり」の中身とは?

 岐阜県中部に位置する、美濃市。市役所の”職員”として辞令を受けたのは、6人の高校3年生です。

 配属先は、「未来創造課」。4月に新設された、新しい部署です。

 高校生の就業体験の一環ではありますが、配属された6人は、市役所内の「執務室」に毎週金曜日に勤務。

 市が抱える課題を洗い出し、実際の「まちづくり」に携わります。

 

未来創造課係長 早瀬穂さん(高3)

仕事のスピードに市長も驚き

 未来創造課として、初めて取り組む事業は、「観光」です。

 「美濃市は、観光資源はあるが、それをなかなか活かしきれていない。知名度が上がらないのが課題だと思ったので、県外の方にもPRしようと考えました」(美濃市役所 未来創造課係長 早瀬穂さん)

 4日に行われる、「美濃市民花火大会」は、多くの市民が訪れる、夏の美濃市の一大イベントです。

 そこに今回、市内の観光施設のチケット付きの「有料観客席」を初めて設置することにしました。

 6月の定例議会では、この事業に約100万円の予算がつくことになり、市長もその「スピード感」に舌を巻きます。

「行政だけでは、こんなに簡単に1つの事業が1カ月半や2カ月の間に実現することはない。こんなに早く事業のアイデアが出てくるとは想定していなかった」(美濃市 武藤鉄弘市長) 

 

花火大会の有料席を販売する井戸さん(高3)

浮き上がる課題も…

 花火大会まで2週間、名古屋・栄には、6人の姿がありました。

 美濃市のPRをしながら、20席限定の有料席を対面で販売しましたがーー
 
 美濃市の知名度不足か、この日、チケットが売れたのは2席分だけでした。
 
 多くの人と話して浮き上がってきた課題をもとに、「未来創造課」の6人はさらに美濃市を盛り上げていきます。

 「美濃市がどんどん有名になって、発展していけるようにするのが一番の目標。これからも、もっと努力して、自分たちが美濃市を好きになれるような企画をいろいろ考えて実行していきたい」(美濃市役所 未来創造課課長 井戸雄大さん)

 

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