闇バイト強盗、普段からできる対策は? カギは“地域の声かけ” 去年の4倍売れた防犯グッズも

2024年11月19日 19:47

SNSなどで人を集め、強盗や特殊詐欺などの犯罪行為に加担させる「闇バイト」。被害にあわないために、私たちが普段からできる対策を考えます。

愛知県警から強盗対策の説明を受ける住民

 関東地方を中心に相次いでいる「闇バイト」で集められた若者らによる強盗事件。

 19日、名古屋市千種区で地域ぐるみで被害に遭わないための対策を、警察が街を歩きながら住民らに説明しました。
 
 まずは住宅の強盗対策です。

「きれいに剪定されているものの、見通しが悪くなっているので、家の安心を見てもらうという意味でも少し見通しを確保できるといい」(愛知県警生活安全総務課 中川元宏さん)

 自宅前の植え込みはプライベートを守れる一方、強盗などの被害を家の外から見えづらくしてしまうおそれがあります。

 定期的に剪定するなど、ある程度外から見えるようにすることがポイントだといいます。

 

特殊詐欺の「受け子」が来た想定で、声かけをする住民

防犯のポイントは「地域で声をかけあう」

 また、高齢者が狙われることが多い「特殊詐欺」。金品などを受け取るいわゆる「受け子」は闇バイトで募集されることも多いといいます。

 被害を未然に防ぐためのカギは、受け子が自宅に来た場合、地域で声をかけ合うことだと指摘します。

 また、リフォーム業者などを偽り自宅を訪問し、犯行の“下見”をする場合もあるというので注意が必要です。

「地域住民同士で声かけをするとエリア全体が犯行や下見をしにくいエリアになる。目が足りないところには防犯カメラを。自治体と一緒になって協力しあって人の目と機械の目で、地域同士で助け合ってもらう」(中川さん)

 参加した住民はーー。

Q.住んでいるエリアで、闇バイトなど聞いたことは
「今のところまだ聞いてはいないけれど、電話が結構ありますね。業者を名乗って。『屋根の業者だけども、通りかかった時に低くなっているので見させてください』と。何げなくあいさつ程度でも声をかけるのは大事かなと痛感した」(参加した住民)

 

窓の補助錠は去年の約4倍の売り上げが

ホームセンターには簡単・手頃な防犯グッズ

 闇バイトによる事件が多発していることを受け、防犯への関心が高まっています。
 
 名古屋市北区のホームセンターでは9月ごろ、防犯グッズの特設コーナーを設置しました。

「昨今の強盗事件をうけて、入り口正面の目につくところに売り場を作りました。防犯対策グッズの問い合わせの電話も増えています」(コーナン名古屋北店副主事 岡昌雄さん)

 中でも売れている商品は…。

「窓のサッシに補助錠として使えるドアロックが非常によく売れています。誰でも簡単に防犯対策として使用できる。窓ガラスを割っても開かないようにするので二重三重の防犯対策として有効かなと思う」(岡さん)
 
 補助錠は去年の同じ時期と比べて、約4倍売れているといいます。
 
 このほか、人を感知すると自動で明かりがつくセンサーライトも人気があるといいます。マグネットタイプの商品は、玄関などに簡単に設置が可能。太陽光で充電することもできるので、コンセントも不要です。去年の同じ時期と比べ2倍ほど売れているということです。

 防犯砂利は、一般的な砂利と比べ、上を歩いた時に大きな音が鳴るように加工されているため、不審者の侵入に気がつきやすくなります。

 これらの商品に共通するのは、誰でも簡単に設置することができることや値段が手ごろであることがあげられます。

「防犯対策というと敷居が高いように感じるかもしれませんが、こういった手軽な商品たくさんそろえているので、二重三重に対策してもらうことが有効だと思います」(岡さん)

 警察によりますと、受け子や下見などで来ているのではと疑われる例として、長時間の電話や建物の写真撮影をしている、作業着を着ているが会社名などがない、スーツを着ているのにスニーカーをはいているなどがあげられるということです。

 

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