河村市政の“後継者” 名古屋市の広沢新市長に市議会はピリピリムード 大村知事は市政運営に対し注文も

2024年11月26日 16:24

名古屋市の広沢一郎新市長に対し、議会周辺には早くも緊張感が漂っているようです。

 24日に投開票が行われた、名古屋市長選。

 河村たかし前市長の政策継承を訴えた、広沢一郎氏(60)が当選しました。

 「愛知県と名古屋市が一緒にやっていけるのは、大塚耕平候補だけ」(愛知県 大村秀章知事)

 落選した前参議院議員の大塚耕平氏(65)を支援していた愛知県の大村秀章知事。

 26日の会見で、選挙戦について問われると――

 「済んだことを言っても仕方ありませんので、コメントは特にありません。控えるというより特にありません」(大村知事)

 

大村知事は、広沢新市長に市議会で丁寧な議論をした上での市政運営を求める

名古屋市との関係について

 これまで、トップ同士がギクシャクしてきた名古屋市との関係については。

 「名古屋市議会は、私の仲間が大半でありますから。これまでも行政としての名古屋市には、いろいろなことで協力していただいた。そこに河村さんが関与したかどうか知りませんけれど。行政レベルでは、基本今まで何の不都合も感じていませんので、引き続き淡々と粛々とやっていく」(大村知事)

 その上で、広沢新市長に対しては、市議会で丁寧な議論をした上での市政運営を求めました。

 「広沢市長の与党会派である減税会派が(68人中)9人なので。残りの4会派の皆さんと話がつかなかったら、物事が通りませんので。冷静にしっかりとした議論をしていただいて、話し合いの中で市民のために有益な解決策を見つけてほしい」(大村知事)

 

名古屋市 広沢一郎新市長

広沢新市長「真摯な議論を尽くす」

 その広沢新市長は24日の午前、名古屋市議会の議員総会で市議らに「就任あいさつ」を行いました。

 「河村前市長の政策を継承し、さらに発展させ、名古屋を豊かで楽しい街にしていくと、市民の皆様にお約束してまいりました。議会の皆様とは二元代表制の下、よりよい名古屋の実現を目指し、真摯な議論を尽くし、市政を着実に前に進めたい」(名古屋市 広沢一郎市長)

 

広沢市長「県としっかり関係を築いていきたい」

新市長の挨拶をうけて…

 新市長の挨拶をうけ、田中里佳議長は――

 「あなたが市民に示された政策をどのように進められるか、強い関心を持って見守っている。議会との緊張と協調の関係を保ちつつ、市民の分断を招かない、着実で実効性のある市政運営を期待する」(名古屋市議会 田中里佳議長)

 広沢新市長の受け止めは――

 「私もこの職についたので、改めて知事にお会いして、しっかりと関係を築いていきたい。拙速にならない範囲で、なるべく早く物事を進めて決めていきたい。県との協力事業も、決めるべきところは早く決めて、先に進める」(広沢市長)

 

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