イチローさんのバット職人「バット作りの感覚と意味を変えてくれた」 日米野球殿堂入りを祝福
2025年1月22日 16:39
22日午前8時(日本時間)過ぎ、全米野球記者協会がイチローさんの殿堂入りを決定。日本人メジャーリーガーとして初の快挙となりました。日米ダブルで殿堂入りを果たしたイチローさん。地元の東海地方でも歓喜の声が広がっています。
イチローさんのバットを2008年から作り続ける名和民夫さん
岐阜県養老町に、プロ野球選手たちのバットをオーダーメードで作る工房があります。
バット職人の名和民夫さん(58)は、イチローさんのバットを2008年から作り続けてきました。
「2019年に東京ドームの引退試合をしたあとに、野球殿堂の候補入りは5年後だなと。やっとその2024年が来て、1年目で選出されるのは非常にすばらしいことだし、おめでとうございますという言葉しかない」(ミズノテクニクス 名和民夫さん)
年間80本から100本のバットをイチローさんに届けてきた名和さん。
数々の“伝説”をともに作ってきたバットへのこだわりについて、印象に残っているエピソードを聞いてみると――。
「プロ野球選手と話す時に『こうしたい、ああしたい』と要望は結構あるが、イチローさんの場合は入団した翌年から形が全然変わっていない。材料と重量が少し変わったくらいで、同じものを作り続ける難しさがある。材料の良しあしとか、許容などの話が多かった。熱いまなざしとオーラで妥協なく話していた」(名和さん)
バット職人として、今後も変わらず支えていきたいと話しています。
「イチローさんのバットを作らせてもらった時に、自分のこれまでのバット作りの感覚・意味が変わって、私の意識を変えてくれた選手としてありがたく、その部分を恥じないような今後にしたい。“アスリート”イチローさんの進むところに私もサポートできれば。これからも一所懸命やっていきたいと思います」(名和さん)