「経験こそが私の財産」賛否分かれる野党共闘は?立憲代表選出馬表明の枝野氏に聞く

2024年08月22日 00:14
来月23日に行われる立憲民主党の代表選挙。枝野幸男前代表は21日午後3時半過ぎ、『人間中心の経済』という言葉を掲げ、出馬を表明しました。 立憲民主党・枝野幸男前代表 「次の解散総選挙で、その民意を受け止めるために、立憲民主党は、自民党に代わる新たな時代の国民政党へと進化しなければなりません」 午後6時ごろ、首都圏の一大ターミナル・大宮駅にふらりと現れた枝野氏。これまで何度も立ってきた地元です。 立憲民主党・枝野幸男前代表 「自民党さんと私どもの奇しくも党首選挙がほぼ同時に行われる今、誰がイメージがいいとか、誰が刷新感があるではなくて、この国のこれからの10年、20年、どんな社会を作るのかというビジョンで、私は、自民党の総裁候補の皆さんとも競い合いたい」 枝野氏といえば、かつての民主党政権で官房長官を務め、震災と原発事故の対応に当たった人物です。 野田元総理はというと、政権交代から3年で下野するきっかけを作った張本人。かつての政権を象徴する存在です。野田氏自身も、それは認識しているようで、地元の議員らから立候補要請を受けたときも、こう述べました。 立憲民主党・野田佳彦元総理(19日) 「『昔の名前で出ています』では、良くないと常日ごろから言っている。果たして自分で良いのかどうかということはある」 出馬について、現時点では「熟慮したい」としています。 そして、現職の泉代表は、再選への意欲を見せました。 立憲民主党・泉健太代表 「立憲民主党を変える大きなチャンス。ぜひ、それを実現する党首選、代表選にしたい。私も遠慮しません」 立憲民主党の“創業者”である枝野氏。共産党などとの野党共闘で臨んだ3年前の衆院選で、議席を減らした末に、代表を退いた経緯があります。 立憲民主党・枝野幸男前代表 「他党との関係について、私は再構築するということであり、全国一律で他の政党との関係を結ぶというやり方はしない」 街の声です。 支持者(50代) 「(Q.3年前、野党共闘を広げすぎたと反省していたが、それは賛成?)賛成。立憲民主党が力をつけて、単独で政権とるのが望ましいし、枝野さんは、もともと総理大臣になりたくて政治家になった」 高校生(17) 「泉代表や枝野さんもだが、表紙変えるだけでは、自民党は中身が変わっていないと言っている割には、結局、枝野さんも、いま取りざたされている野田さんも、民主党政権で大臣やっていたとかで。人のために、それを第一に動いてくれる政治家に頑張ってもらいたい」 支援者(40代) 「(Q.自民党は『国民政党』というが、立憲も肩を並べられる政党になれる?)私はなれると思う。最近の『自民党はだめだ』と言っている人たちに響くことを言ってると思う。そこがキュンとくれば、票が動くんじゃないかなと」 さいたま市民(20代) 「(Q.枝野さんは前も代表をやっていて、新しい感じではないと思うが)でも、1回なってるんで、反省ではないが、生かせるという意味では、また違った政策になるんじゃないか」 大宮駅で演説を終えた枝野氏に、直接、聞きました。 立憲民主党・枝野幸男前代表 「(Q.会見で『国民政党』と使っていたが、自民党がよく使ってきた言葉。その『国民政党』という言葉を使った本当の意味は)幅広い国民の声を、かつての自民党は受け止める存在だった。今、求められているのは、そういう存在だと思っていて、幅広い国民の皆さんの不安や、いらだちにしっかりと寄り添える政党に、自分自身がなっていかなければならない。(Q.経験豊富な枝野さん、逆に言えば“昔の名前で出ています”の枝野さん。そこに対して、むしろ訴えるものがある。それとも、正直、不利?)私は、今、求められているのは、一種のイメージとか雰囲気とか、そういうパフォーマンスよりも、今、本当にこの国の危機に対応できるのは誰か。私自身が、残念な経験ではあるが、東日本大震災など危機に対応する経験は十分に積み重ねてきた。その経験こそが、私の財産であり、自信をもって訴えさせていただきたい」

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