「いきなりドシンと…」ハザードマップの“警戒区域外”で崖崩れ“台風10号”の爪痕

2024年09月03日 14:36
台風10号は1日に熱帯低気圧に変わりましたが、大気の不安定な状態が続いています。こうしたなか、台風10号の被害を受けた地域では、2日も住民が後片付けに追われました。 ■大気不安定…北関東でゲリラ雷雨 群馬県では2日、ゲリラ雷雨が発生しました。高崎駅前には激しい風で雨が吹き込み、デッキの下も屋外と変わらない状態です。 このゲリラ雷雨、熱帯低気圧に変わった台風10号がまだあとを引いています。暖かく湿った空気の影響で、関東北部では大気の状態が非常に不安定となりました。 一方の東京都心。1日までとは打って変わって34.1度の暑さに。この夏の平均気温は平年+1.76度と、去年と並んで歴代1位の高温となった日本。それを改めて思い起こさせる暑さです。 群馬や埼玉などでは猛暑日となったところも。これも元台風10号のいわば“置き土産”です。 男性 「9月に入ってこの暑さはめちゃくちゃきつい。(Q.日傘持たなくて大丈夫)持たないとだめかもしれない」 ■“住宅被害”暑さのなか片付け作業 3日間で3カ月分の大雨が降った神奈川県小田原市では、住宅が倒壊しました。 被災した住民 「予兆みたいなものは全くなく、いきなりドシンと来た。畳の見える部分が落ちてきた。あそこで寝ているんです」 崩れたのは明け方のこと。目を覚まし、寝室からリビングへ移動した直後でした。ハザードマップの警戒区域外で起きた崖崩れ。住める状態ではなく、避難生活を送っています。 被災した住民 「再建のめどなんか立たない。途方に暮れています。(Q.明日からは雨)それが心配で」 ■水を供給できず…農作物にも打撃 静岡県では土砂崩れが相次ぎました。土砂崩れに巻き込まれたのはイチゴの農業用ハウス。骨組みが激しく変形し、まだ片付けもできないまま置かれていました。 イチゴ農家 川嶋善次さん 「あれは危ないなと言っている間に。まさかあんなひどくなるとは」 保有する12のハウスのうち、2つが流されたといいます。それだけではありません。水を供給するパイプが破損したことが困るといいます。 イチゴ農家 川嶋善次さん 「何しろ水が困る。井戸もダメだし。苗がダメになっちゃう。昨日は桶(おけ)で水を持ってきてかけていた」 今後の土砂災害にも注意が必要です。3日にかけて前線が東日本に南下する見込みで、非常に激しい雨が降るところもあります。 神奈川県小田原市にある農園では、土砂崩れでミカンの木が4~5本巻き添えになりました。3年前にも土砂崩れがあり、排水を強化する工事を進めているところでした。 杉崎農場 杉崎翔太さん 「今回の雨の強さがすごかったと思い知らされた。また大雨が降ると被害が拡大することが懸念される。心配しています」

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