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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時35分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2011年6月分>

第525回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成23年6月8日(水) 15:30~17:00
委員
  • 委員長:谷川憲三
  • 副委員長:小林かおり
  • 委員:伊藤範久・関口敦仁・柘植康英・池田桂子・諏訪哲史

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶(荒木社長)
  • 放送番組の種別の公表制度について(狩野編成制作局長)
  • 第17回PROGRESS賞について(事務局)
  • BPO報告(事務局)

(2)審議テーマ

  • 審議番組
    5月30日(月) 10:51~11:45放送
    メ~テレドキュメント『歌は海峡を越えて ~日本と朝鮮半島 大衆歌の証言~』
  • その他
会議の風景

委員の主な意見です。

  • 大衆歌に焦点を合わせながら、20世紀の日本と朝鮮半島の関係を回顧し、歌を通した日韓の現在の交流の高まりや深まりを好意的にとらえ、日本と韓国の今後を展望するというユニークな取り組みは、十分成功している。単なる歌の文化史にとどまらない豊かさをもった現代史の番組に仕上がっている。
  • 日韓の抱える複雑な状況について、韓国大衆歌謡史研究者自身の心情だけでいろいろなもの表現されているという部分では十分成功している。国と国が文化をどうとらえ、それが個人にどのような影響を与えたていたのかを伝えた秀作。
  • 大変勉強になった。K-POPを無批判に受け入れるという姿勢もありだと思う。大衆歌謡とK-POP、昔と今を一線上につなげるという作為よりも、両方を平等に等価に知っておくというのも一つの見方かなと思った。
  • 大変分かりやすく、明日につながる番組。政治色を薄め、大衆歌謡史を追いかけることを軸にしており、今後の日韓関係が良くなればという前向きなメッセージが伝わった。ただ少し断片的で、歴史的に線でつながっていないところは気になる。もっと多くの人が視聴できる時間に放送してもらいたい。
  • 普段視聴者が知りえない事実を掘り起こし、うまくつないでいるが、韓国の大衆歌謡の流れと現代のK-POPの流行をつなぐものが何なのかが理解できなかった。
  • 番組には、日韓100年の歴史におけるさまざまな複雑な問題が一気に含まれているが、少し突っ込み不足。ただそこに踏み込み過ぎると1時間では収まりきらないということになる。ぜひシリーズ化し、それぞれの問題に踏み込んでもらいたい。そうなれば教育現場でも活用できる。
  • タイトルにあるような、日韓の歌の交流というイメージが少し弱い。若者を中心とした現代の交流が盛り上がり、それが新しい未来を築くということはうまく表現されているが、中高年の交流、演歌の交流がどうなっているのか少し気になった。
  • 番組が伝えた、何が正しいのか、何が妥当なのか、一瞬の出来事で状況や立場が変わるということと、東日本大震災以後の圧倒的な流れの変化がダブった。自分を知り、相手を知り、その上で大局的な判断をするためには、メディアの正確な報道が何より重要であると改めて感じた。

局側は

  • 長年、在日コリアンや韓国を継続的に取材し、その中で主人公のパクさんと出会い、その韓国大衆歌の歴史的知識に驚きと感動を覚えた。パクさんの活動と、今のK-POP流行現象を通して、日本と朝鮮半島の100年を振り返り、これからの日韓関係を展望したいと考えた。
  • パクさんの活動を通して描いたため、どうしても南北の問題、朝鮮戦争の話題を入れざるを得なかった。少し本筋から離れ、テーマが広がり過ぎているという印象につながる結果になったかと思う。
  • 演歌の源流を探るというのは、話が大変複雑になるので今回は触れなかった。機会があればそういうことも探っていきたい。
  • 今回はあえて政治色を薄めた。今回取材できた材料だけで構成したもので、これが完成形ではなく。まだまだ掘り起こしていないものがたくさんあるので、今後取材が進めば新たな切り口での番組化も考えたい。

などと答えました。

(3)次回開催予定

次回の放送番組審議会は平成23年7月13日(水)午後4時~
審議テーマ…7月6日(水) 午後4時49分~放送 『スーパーJチャンネル』および『UP!』(予定)