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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2016年9月分>

第577回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成28年9月13日(火) 15:30~17:00
委員
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:諏訪哲史
  • 委員:山本亜土、種橋潤治、長谷川ふき子、山口眞里、小川明子、鈴木貴之

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶

(2)審議テーマ

  • 『テレビ朝日系列の報道について思うこと・望むこと』
  • その他

委員の主な意見です。

  • 最近のテレビ報道は各局とも大差がない。完全な中立性を目指すのではなく、もっと自局の個性を明確化することが必要なのではないか。
  • 報道の中立性とは何なのか?報道の自由とはどのようにバランスを取ることが出来るのか?については、報道機関全体としてより突っ込んだ議論や情報発信があっても良いのではないか。
  • 報道において公平性を担保するのは必要だが、そのことにより無個性になるのは恐ろしいことだ。「公平性」とは、良い、フェアな言葉ではあるが、体制を批判させないような“楔”として打ち込まれている自覚が必要だと考える。
  • ニュースとワイドショーの境目が曖昧になっている点が気になる。それぞれの問題の専門家ではなく、固定的な同一人のコメンテーターを置くケースが目立つが、意義があるのだろうか。報道本来の目的と視聴者が求めるものの間で、どのようなバランスを取るのかについては、改めて考えてみる必要があるのではないか。
  • キャスターとコメンテーターの役割が極めて重要だ。批判ばかりするコメンテーターがいるが、間違いをはっきり指摘する一方、評価すべきところはきちんと評価できる人材を選んで欲しい。またキャスターには幅広い知識と経験が必要で、常に冷静に物事を判断し、問題点を指摘出来る人材を採用して欲しい。
  • 同じコメンテーターが、複数の局の複数の報道番組に登場するのには違和感がある。それぞれの局の個性というものが無いと感じる。
  • 最近の報道番組は、人気アナウンサーにコメンテーターという組み合わせのみならず、アイドルやタレントも出演しバラエティー番組と境が無いものもある。誰もが分かり易い報道番組は理解出来るが、親近感を強調し過ぎる報道番組には疑問を感じる。
  • テレビ朝日系列の報道に限らず、ニュース報道全般に言えることだが、最近は「敵が明らかで、なお且つ相手のミスや失敗が明らかなニュース」を何度も重ねて扱う反面、「意見が対立しそうなこと」に関しては、扱いを避けるような傾向があるように感じる。
  • テレビ報道は、視聴者の「知りたい」に迅速に映像を付けて提供し、多くの人が求めるものを報じることに「情報価値」があるのだろうが、直截的に視覚的に感情に訴える傾向に危惧している。本来ポピュリズム性を内在するメディアの報道番組は、バッシングや扇動の狭隘な世界とは一線を画されることを切望する。
  • ニュース番組で取り上げる話題に東京近辺のものが多過ぎる。東京都民中心の情報収集のあり方になっているのではないか。一方、地方でショッキングな事件などがあると、東京からリポーターが来て簡単に済ませて帰ってゆくことが多い。こうしたことはちゃんとローカルに任せて、その地方の人が掘り下げてゆけるような形のやり方をするべきではないか。
  • 国際的なニュースの扱いが少ないと思う。もっと色々な工夫をしながら、国際的なニュースを自分達の問題として考え、伝えねばならない。現在は極めてドメスティックな情報環境になってしまっている。
  • ネット上の単純な朝日批判や、政治圧力に負けないで欲しい。自主規制せず、徹底して「国民に伝えるべきは何か?」を熟慮し、関わるスタッフ内で討議をしてニュースを作っていって欲しい。
  • 会社内に報道機関としての「使命感」を根強く存続させるために、報道すべきテーマを会社として決め、地道に取材を続け、総集編的に「ドキュメンタリー」や「報道特集」などを完成させ、それをもって世間に訴えてはどうか。そうした形で報道に対する会社の気概を堂々と表明し、持ち続けて欲しい。
  • 新聞から得る情報や、今日ますます広がるネットから得る情報との差別化がテレビ報道の最大の課題だ。この点はこれからも引き続き研究をし続けていって欲しい。
  • テレビ報道は視聴者の興味や関心に応えるだけでなく、より積極的に発信し視聴者を巻き込んでゆく、問題提起をしてゆくことが出来るのではないか。その役割を放棄してはいけないと強く感じる。

(3)次回開催予定

開催日時:2016年10月11日(火)午後3時30分~