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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2017年4月分>

第583回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成29年4月11日(火) 15:30~17:00
参加者
(敬称略)
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:小川明子
  • 委員:山口眞里、丹羽慎治、中 裕史、大竹敏之、裵 貞嬉

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶
  • 2016年度視聴率報告
  • 2017年4月改編について

(2)審議テーマ

  • メ~テレ開局55周年記念番組 『名古屋行き最終列車2017 スペシャル完全版』
  • その他

委員の主な意見です。

  • 1話が30分に満たない短いドラマではあるが、現代社会で、身近な人が感じ悩んでいる様々な思いを、うまく最終列車に絡めて描いている。2時間をあっという間に感じるほど楽しく見ることができた。
  • 1話1話がそれぞれコンパクトに表現され、ストーリーも日常の人間模様を映し出している。ハラハラ・ドキドキ感は無いが、安心感・安定感が溢れる番組である。
  • この番組が面白いのは、全体的なコンセプトの強さだ。「普段名鉄に乗っている人達にフォーカスをして、その背景にあるストーリーを描き出す」というコンセプトの持っている力が大きい。
  • ローカル局が作る必然性があるドラマで、親近感を抱き易い作りになっている。名鉄沿線が舞台になっているが、盛り込み方がさり気ない。知っている人なら、「ああ、あそこだ」という感想を抱くことが出来る。あまり余分な情報が無い形で取り入れているのが良い。
  • 4話それぞれのドラマが内包する「現代性」が、コメディータッチで描かれている。見ている人があまりシリアスにならず、ほっとするものを醸し出しているという点で、このドラマは非常に良いシリーズだ。
  • 脚本によるものなのかも知れないが、この4話全体的に女性や子供に対する考え方・見方・世界観で「男目線」が多いと感じた。女性で違和感を感じている人もいるのではないだろうか。
  • 4話に共通しているのは、登場する男性が皆遠慮がちで、控えめで、自己主張しないことだ。昭和時代のドラマと比べると、男性が変わってしまった印象を受けた。中には1話くらい、猪突猛進型の男性が登場しても良いのではないか。
  • 今回の4話は全てが過去のシリーズからの続編で、安心感はあるが、マンネリ化をして来る恐れもある。新しい主人公が登場し、常連がさり気なく出演するようなエピソードがあると良い。また、今後のシリーズの柱になるようなキャラクターが1人いると良いのではないか。
  • 第1話は、子供が家を出て、夫婦2人きりになるという設定が共感を覚えるもので親近感をもって見た。また「金魚養殖」という仕事のディテールが結構詳しく盛り込まれていて、良くリサーチされていると感じた。
  • 第2話では、大杉漣さん演じる主人公の考え方が、いろいろな出来事を経て変わってゆくところが象徴的に描かれている。良く出来た高品質のドラマだと感じた。また、大杉漣さんの好演が光った一話だった。
  • 第3話は、存在感の無かった人が、夢をあきらめずに一人で頑張り、最後は有名になってゆく。子供たちにも良いメッセージになり、家族一緒に見ていて和めるものだった。
  • 第4話では、「音鉄」という言葉を初めて知って勉強になった。発進メロディーや警笛が、電車によって違うことが具体的に説明されており、分かりやすかった。日常で私たちが何となく通り過ぎている事象について、ドラマを見ることによって知識が得られるのは、大変得をした気分になる。

局側は

  • この『名古屋行き最終列車』シリーズは、5年前、メ~テレ開局50周年の2012年に制作を始めて、今年のシリーズが第5弾となるものだ。
  • この地方では身近な、あの赤い名鉄電車を物語の柱に据えて、そこで出会う人々の話を面白おかしく描くことによって、笑って泣けるアットホームな内容のドラマを目指した。
  • ご指摘いただいた「男性目線」や「中立性が足りない」部分については、ファンミーティングでも女性のファンから指摘されている。今回の第1話も妻(松下由樹さん)の視点で描こうとしたが、結果として夫(吹越満さん)目線になってしまったという反省がある。
  • ドラマの中に、この地方の人だから分かる情報が入っていると、見ている人も嬉しいと思う。その部分は今後も強化してやってゆきたい。
  • このシリーズを毎年連続で見ていただくと、より一層愛着が湧いて来るようなドラマ作りを目指したい。こうしたことを基本にして、これからも頑張ってドラマ制作を続けてゆきたい。

などと答えました。

(3)次回開催予定

開催日時:2017年5月9日(火)午後3時30分~