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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2017年6月分>

第585回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成29年6月13日(火) 15:30~17:00
参加者
(敬称略)
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:小川明子
  • 委員:山口眞里、丹羽慎治、田中彩子、中 裕史、大竹敏之、裵 貞嬉

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶

(2)審議テーマ

  • メ~テレドキュメント 『轍 ~被災者とボランティアの6年~』
  • その他

委員の主な意見です。

  • 東日本大震災から6年が経ち、人々の関心も薄れつつある時期に放送され、非常に良いタイミングだった。考えさせられる事も多く、番組制作の意図が全体にしっかりと出ていた番組だった。
  • 誠実に時間を掛けて撮り続けていて、なお且つ、今現在の重要な問題提起をしている。非常に意味のあるドキュメンタリーだと感じた。
  • 東日本大震災について、普段の報道が減ってきているなか、我々が伺い知ることが出来ない被災地の現実の辛さとか、ボランティア活動の課題とか、そういったものがストレートに伝わって来た。
  • この番組が訴えてくる力の強さは、愛知ボランティアセンターの活動と十八成浜の人たちを、ずっと追い続けた時系列的な事実が、6年間のボランティア事情の変遷も含めて、非常に良く理解出来る構成になっている事だ。
  • ボランティアと被災者の両方の立場を交互に映し出しているところが良い。東日本大震災を、一つの方向ではなく複数の方向から見ることが出来、また我々の知ることが出来なかった全体像が提示されており、非常に興味深く見た。
  • 社会問題を取上げるドキュメンタリーは、制作者の主観をもっと出しても良い。そして、見る側の判断に委ねても良いのではないか。
  • ニュースではなく、折角のドキュメンタリーなので、「被災者が今後に望む支援」や「ボランティア活動を通じて思うこと」など、もう少し主観的な意見が入っても良かったのではないか。
  • Aランクの番組だと思うが、優秀なドキュメンタリー作品にある「揺さぶられ感」までは無かった。色々な情報が多すぎて、(登場人物の)誰にも感情移入出来ずに進んでいってしまう印象だ。自分がゆっくり考える“間”が無い。作る上での難しさだと思うが、もっとざっくりと焦点をあてて、余分なものを落としていっても良かった。
  • 番組のなかで、過去と現在の場面が行ったり来たりすることがあり、少し分かりにくかった。今映っているのがいつの事なのか、時期のテロップを表示するなど、工夫があっても良かったのではないか。
  • 「十八成浜がこれから復興してゆくのか?」その道は大変厳しそうに見えて、またそうした実態が映し出されていた。番組の結末としては少し中途半端だった気がする。
  • バスの運行などの「行政の壁」は、違和感を具体的に提示しており、意味のある取り上げ方をしていた。放送後の反響や進展状況が知りたいと思った。
  • 金銭的・物理的な課題を抱えた名古屋からのボランティア活動について、現状を客観的に放送するローカルでの対応に留めず、番組素材の一部を仙台地区の系列局である東日本放送を通じて活用するなど、もう一歩進めるやり方があるのかも知れないと感じた。

局側は

  • 東日本大震災から6年が経ち、震災に関する報道そのものが減ってきている。番組を制作するうえで一番訴えたかったのは、「被災地・被災者を忘れないで欲しい」ということだ。
  • 被災地では堤防や道路などのインフラ整備が急速に進むなか、人々は戻っておらず、生活の再建は思うように進んでいない。こうした現状を伝えるため、取材を続けてきたボランティア団体の活動を通して、今回番組としてまとめた。
  • 支援のため被災地に行くバスの問題が持ち上がった。法律という枠組みの中でボランティアの行動が規制されている。このことを一つの象徴として、被災地と向き合う国や、それ以外の地域の姿勢がこれで良いのか?を視聴者の皆さんに考えて欲しかった。
  • 東海地方の視聴者にあの日のことを思い出してもらい、被災者を取り巻く現在の環境や、支援を続けるボランティア団体の存在を知ってもらうことにより、「私達にいま出来ることは何か?」を考えていただくきっかけになればと思い番組を制作した。

などと答えました。

(3)次回開催予定

開催日時:2017年7月11日(火)午後4時~