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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。

<2018年9月分>

第597回 名古屋テレビ放送番組審議会

開催日
平成30年9月11日(火) 15:30~17:20
参加者
(敬称略)
  • 委員長:安村仁志
  • 副委員長:小川明子
  • 委員:丹羽慎治、田中彩子、中 裕史、大竹敏之、裵 貞嬉、五藤義徳

議事の概要

(1)業務報告

  • 社長挨拶
  • 10月改編(改編方針とタイムテーブル説明)について

(2)審議テーマ

  • 『地上波テレビが生き残るためには ~インターネット社会の中で~』
    (テレビ朝日系列 放送番組審議会委員代表者会議 議題)
  • その他

委員の主な意見です。

  • 地上波テレビ放送は世の中とのコミュニケーションのためにあるツールであり、一方のネット動画は、あくまでもその時点での個人のニーズを満たすものだ。テレビは放送を通じて世の中に語りかけ、より良い社会へと導くことをミッションとして存在してきた。そもそも立ち位置が異なるものであり、自らをさげすむ必要はないと考える。
  • 「情報の信頼性」という意味で、テレビというメディアはネットよりも信頼性が高いとはいえ、まだ十分に満足できるものではない。ここをきちんと強化することで、ネットに対する優位性を示してゆく必要がある。そのためには、テレビに携る一人一人の知識・技術・意識を高めるための組織立った教育が重要だ。
  • メディア不信が高まっているなか、いま報道やジャーナリズム、権力批判がいかに民主主義に必要であるのか、もっとメディア側が結束して伝えていくべきではないだろうか。フィルターバブル的状況において、人は信じたいものしか見聞きしないかもしれないが、少なくともまだ態度を決めていない人に届くような言葉で、ていねいに分かりやすく説明しなければならないと考える。
  • 「視聴者はどのような番組・コンテンツを求めていますか?」と視聴者に聞いた瞬間、負けである。制作者が面白いと思えないものを視聴者は面白いと思うか。制作者が魅力的と感じないものを視聴者が魅力的と感じるか。答えは自ずと内にある。
  • 各テレビ局がもっとオリジナリティーを発揮すべきである。「ネットができないこと」、「ネットではできないこと」を真剣に研究し、見応えのある内容のものを放送する必要がある。「深さ」を追求すべきで、教養・教育的要素をもっと出すべきではないか。娯楽的要素は、たまにあって“ほっとするもの”であり、そればかりでは騒がしいだけに終わってしまう。
  • 家族仲良くテレビを囲んで一家団欒という時代ではなくなった。これからは万人受けを求めず、徹底的に特定分野に特化した番組づくりをしてはどうか。視聴者の好き嫌いははっきり分かれるだろうが、それでもそれぞれの主たる視聴者を事業のターゲットとしたスポンサーは付くのではないか。
  • 地上波のテレビ局は、もっと地域への特化を進めるべきだ。ゴールデンタイムにも大胆にローカル枠を設け、地域の細やかなニュースやローカル制作のドラマ・ドキュメンタリー番組などを編成し発信する。こうした地域密着の番組づくりによる差別化を図るべきだ。
  • 生き残りのためには、視聴者を積極的に開拓する姿勢を持つことが重要だ。IoTが普及してゆけば、双方向の交信が容易になる。放送の過程で、視聴者の好みや意見を吸収して放送中の番組に反映させるなど、いわゆる「打って出る戦略」も必要だ。
  • ネットと対峙するのではなく、連動・コラボを狙ってはどうか。例えば、地上波の新番組やスペシャル番組の番宣をまずネットで流すなど、放送前に出演者のコメントやメイキング映像を先行配信して、興味や期待感を煽る方法などが考えられる。
  • インターネットをコンテンツの伝送手段ととらえ、ネットとの融合を考えたらどうか。そうすれば日本国内だけでなく、世界へ発信することができる。海外の視聴者をターゲットとする番組も考えられるし、日本在住の外国人に向けた多言語サービスも検討でき、市場が広がると思う。
  • 4K・8Kなど画質の高精細化が進んでいるが、地上波テレビ局もこれには積極的に対応すべきだと考える。4K・8Kテレビの普及は景気拡大にもつながる。何より、新たな映像世界への先導者は地上波テレビ局であって欲しい。

(3)次回開催予定

開催日時:2018年10月9日(火)午後3時30分~