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名古屋テレビ 放送番組審議会だより
このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。
- 今月の番審だより
- バックナンバー一覧
- 今年度の放送番組審議会委員
<2019年7月分>
第606回 名古屋テレビ放送番組審議会
- 開催日
- 2019年7月9日(火) 16:00~17:30
-
参加者
(敬称略) -
- 委員長:安村仁志
- 委員:五藤義徳、神田真秋、小倉敏秀、小林弘明、佐野智恵子
-
参加者(リポート)
(敬称略) -
- 副委員長:小川明子
- 委員:久冨木原 玲
議事の概要
(1)業務報告
- 社長挨拶
(2)審議テーマ
- 2019年5月27日(月)4:00~4:55放送 メ~テレドキュメント『夢も、希望も』
- その他
委員の主な意見です。
- 入管法が改正されたこのタイミングに、番組を制作したのは、グッドタイミングだ。
- 世の中にこういう問題があるという問題提起として非常によかった。
- ボランティアで活動している西山さんが印象に残った。支援の輪が広がっているという点についても取り上げるとよかった。
- 良いドキュメンタリーを作ったという印象をうけた。最初に感じたのは、やり場のない怒り。行政の裁量で大きく判断が変わるというのが本当にルールと呼べるのだろうか。
- このドキュメンタリーが伝えかったのは、収容する側は権力で、収容される側は個人。人権侵害が起きないように、入管収容を見守る第三者が必要ということに凝縮されていた。影の部分に光をあてたドキュメンタリーは非常に価値がある。
- 制作者のバランス感覚を評価したい。名古屋高裁の判断。それと真逆の判断をした地裁。そもそもの判断をした名古屋入国管理局。それぞれきちんと事実を取り上げていた。奥行のあるドキュメンタリーになった。
- 彼女が今どうしているのか、制作者は視聴者に伝える責務がある。支援する窓口を紹介するのもいい。
- 最初に改正入管法や「仮放免」の解説がないとわかりにくく、難しい。入管法が抱えている問題などを最初にクローズアップした方がわかりやすかったのではないか。
- 今後の彼女のふだんの生活をクローズアップした番組を続編としてお願いしたい。このあとどうなるか、関心のあるテーマだと思う。
- 彼女のように、幼い頃に来日した子供は、母国に戻っても母国語を話せない、そのため就業しにくい、といった問題点について番組のなかで説明があってもよかった。
- 外国人労働者(研修生)、留学など入国カテゴリーの説明、母国の背景の説明が必要だったのではないか。多くの日本人にとって日本での労働が許されるパターンがどの程度あるのか、定かではないと思う。
局側は
- 2019年4月に改正出入国管理法が施行され、在留資格が拡大された。外国人労働者、在留外国人が増加するなかで、私たちはそうした方々の生活ぶりを、実際には良く知らないのではないか。実態を伝えたうえで、さまざまな問題提起をしたいと考えた。
- 支援者への取材のなかで、親の責任で在留資格を失ってやむを得ず母国に帰る外国人の子どもや、母国に帰ったとしても母国にコミュニティがなく、母国語もしゃべれない境遇の子どもたちのことを知ったことも番組制作のきっかけである。
- 「仮放免」という措置について、番組のなかでどれくらい、どのように説明するのか。制度の説明と彼女の生活ぶりの描写とのバランスをどうとるか、たいへん難しかった。
- 日本で暮らしてゆくために勉強し大学に合格したが、その直後に強制送還された。在留資格の認定を求める訴えに対して、地裁と高裁で判断が変わった。たいへん朴訥として真面目な人柄の彼女が、入管の裁量や裁判所の判断に翻弄される姿を描くことで、入管行政の非情さや在留外国人は身近な存在であることを伝えたかった。
- 外国人が、どのようないきさつで来日し、どのようなバックグラウンドを持って生活しているか。こうした異文化への想像力をもつことが、これから必要であるということも訴えたかった。
- 継続して取材を進めて続編を作り、今後、どのような問題が起きるのか、どう解決するのか、しっかりと問題提起をしたい。
などと答えました。
(3)次回開催予定
開催日時:2019年9月10日(火)午後3時30分~