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名古屋テレビ 放送番組審議会だより
このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回開催予定です。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。
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- 今年度の放送番組審議会委員
<2021年9月分>
第627回 名古屋テレビ放送番組審議会
- 開催日
- 9月14日(火)
新型コロナウイルス感染症拡大の現況を踏まえ、感染防止の観点から書面により審議する形式で開催した。
委員全員の書面受領完了をもって開催日とした。
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参加者
(敬称略) -
- 委員長:五藤義徳
- 副委員長:村田陽子
- 委員:神田真秋、長山智香子、伊藤久德、野々上いり子、奥田太郎、照屋エイジ
議事の概要
(1)業務報告
- 社長挨拶
(2)審議テーマ
- 「“ジェンダー平等のためにテレビのできること”」(第90回系列番組審議会委員代表者会議 議題)
- その他
委員の主な意見です。
- ジェンダー平等を含むSDGsの思想は、海外から急速に日本にもたらされてきたが、奇しくも、東京オリンピック・パラリンピックを機に、日本の理解が遅れていることが、際立っている。世界のなかで日本の品位を維持・向上させる現実的な解決策を提示することが、テレビの役割であると思う。そのための倫理観と覚悟がテレビの報道に求められている。
- テレビドラマやCMで多様な選択肢を提示する情報発信を続ければ、ジェンダー平等をことさらに意識しなくても、多様性を認める社会の醸成につながるのではないか。これまで女性が中心に担ってきた家事、育児を社会が担うという選択肢もある。真のジェンダー平等とはいかなる社会か、テレビが投げかけて、誰もが生きたいように生きていける社会の実現につながることを期待する。
- テレビ局は、アナウンサーをはじめ女性が大活躍しているという印象があるが、実際には男性中心の職場であるように思う。本来はメディアとしてジェンダー平等を強く指摘、実行しなければならない立場なのに、自らの足元のことには目をつぶってきたせいなのか。強い危機感をあまり持ってこなかったことが背景にあるのではないか。
- ジェンダー平等は、企業や政府に女性指導者が増えたからといって自動的に解決されるようなものではない。男性が変わる必要があるし、女性であってもジェンダーの視点から社会を批判的に分析する訓練をしていなければ、男性基準の平等観に陥りがちである。テレビには、ジェンダーの視点を取り入れて、労働や家族といった社会の根本の問題を取材し、視聴者の見方を変えるようなコンテンツ作りを希望する。
- ジェンダー平等に係る報道では、視聴者が問題点を把握しない限り、いくら報道をしても改善は進まない。どこに問題があり、どのような表現が適切なのか。日本でジェンダー平等が遅れていることでどのような影響があるのか。分かり易く解説するという役割はテレビ放送が最も適している。このテーマを避けることなく、改善に資する活動を継続していくことをテレビに期待したい。
- ジェンダー平等は、まだ人によって理解や意識に濃淡のある課題だと思う。メディアとして、間違える可能性もあることを認め、もし問題が起こったときには、試行錯誤の過程を継続的に視聴者に見せる。その過程を番組化することでコンセンサスを醸成するといった役割を、テレビには果たしてもらいたい。
- テレビに求められているのは、番組制作者の男女比を等しくするという外形の改革と、番組内容についてフランクに意見を出し合える現場づくりだ。ジェンダーを意識しない個々の言動は誰もがいつでも起こす可能性がある。制作者自身が迷いつつ変わっていく様子を、継続して視聴者に見せるというテレビ局の姿勢こそが、テレビが取り組める最も効果的なことだと考える。
- ジェンダー平等など、社会的に問題になっている事実を示し、現状に一石を投じて問いかけることが、テレビの役割だ。それによって、視聴者は内省し自身の意見を考える機会を持つことができる。また、LGBTの諸問題について、当事者の協力を得て、社会にどのような差別的な言動があり、差別によって当事者がどのように苦しんできたのかを示し、視聴者に問うことも重要である。
局側は
- 他業種と比べて、女性のリーダーの登用が遅れているという現状は、そのとおりだが、これまで、女性だからリーダーに登用されなくて、男性はされやすいということはなく、その基準に性別の差異はない。ジェンダー平等については、会社のあり方、番組の内容などさまざまな面で、しっかり対応していきたい。
- 女性・男性の役割を固定化させる使い方や、そうしたイメージを視聴者にすりこませる表現は、十分注意する必要がある。制作者一人一人が、そうした表現を使用しない自然な意識、感覚を持つことが重要で、現場の制作者はもちろん、チェックする立場の者は、より高い意識を持つことが求められている。
- どこかにアンコンシャス・バイアスがあるのではないかと自らを顧みることが必要だ。テレビの社会的影響力を再認識したうえで、ジェンダー平等について知る、学ぶ、話し合うといった制作者のリテラシー向上が肝要と受け止めている。
などと答えました。
(3)次回開催予定
開催日時:2021年10月12日(火)16時~