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名古屋テレビ 放送番組審議会だより
このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回開催予定です。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。
- 今月の番審だより
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- 今年度の放送番組審議会委員
<2023年1月分>
第640回 名古屋テレビ放送番組審議会
- 開催日
- 2023年1月10日(火)
-
参加者
(敬称略) -
- 委員長:五藤義徳
- 副委員長:村田陽子
- 委員:神田真秋、伊藤久德、奥田太郎、照屋エイジ、小松史生子、南田あゆみ
議事の概要
(1)業務報告
- 社長挨拶
- 2022年年間視聴率報告
(2)審議テーマ
- 「テレメンタリー2022『主席への手紙』」(2022年10月23日(日)深夜3時30分~4時放送)
- その他
委員の主な意見です。
- 一人の女性の人生を通じ、米中国交正常化の裏舞台、文化大革命後の反動を描く歴史的、政治的側面に加え、スポーツが果たす平和外交の側面、日本人の中国に対する意識という民族的な側面などさまざまなテーマが含まれていて、魅力的なドキュメンタリーであると感じた。
- ピンポン外交の舞台が名古屋だったことは知らなかった。この大きな歴史的出来事について、亡くなった荘則棟の妻が習近平主席に手紙を書くところから掘り下げていく構成は素晴らしく、本当に多くの人に見て欲しい作品だと思った。
- 日本の一個人が中国の国家主席に手紙を出すという極めて稀で、視聴者の関心を呼ぶ題材をテンポよくまとめた構成は評価できる。一方で肝心なところに手が届いていないようにも感じた。中国という国と文化大革命に関わるだけに30分間にまとめるにはテーマが大きすぎた印象が否めない。
- スポーツの世界選手権には各国の外交と地続きの部分があることを間接的に伝える内容で貴重な番組だと感じた。メ~テレが歴史的に中国取材に注力してきた結果、この番組が生まれたという経緯も番組の中に入っているとよかったのではないか。
- 荘則棟のプロフィールや、結婚に至るまでの困難、ピンポン外交、あるいは中国の歴史的背景など説明すべきことが多く、きちんと伝えようという意図は伝わったが、30分間の放送の最後では何か放り出されてしまったように感じた。荘則棟の扱いが「英雄」から「人民の敵」へと180度変わった理由も詳しく知りたかった。
- 30分間と言う短い時間の中で、多岐に渡る内容が登場人物のインタビューやナレーションによってコンパクトにまとめられ、わかりやすい内容に仕上がっていた。一方で、主人公である荘則棟の妻の主張が視聴者を誘導してしまう危険性もあったように感じた。
- 「文化大革命」や「四人組」など中国の歴史についてある程度の知識があることを前提にしていて、視聴者によってはストーリーに入りづらかったのではないかと思った。「四人組」は簡単な図解などにより毛沢東との関係が明示されると、その後の政変の説明が伝わりやすかった。
- 荘則棟の妻からの視点でピンポン外交と荘則棟とを眺めているので、過去の経緯の客観的な分析が足りないように見えた。荘則棟に対する批判者のインタビューにより、客観的かつ公平な視点を担保しようとした努力の痕跡は認められるが、これのみでは弱いのではないだろうか。
局側は
- メ~テレは西側諸国として初めて単独でテレビカメラを中国国内に入れ、人民解放軍などの取材をした民放局として、先駆的な成果をあげてきた。こうした取材の積み重ねの中で荘則棟と出会い、当時の状況等についてインタビューをしたことが今回の番組制作のきっかけとなった。
- 30分という時間の中で、何をどの程度説明をするかの判断には本当に苦心をした。ピンポン外交の歴史的な意義や、荘則棟の妻の個人史に関しては過去にそれぞれ番組を制作してきたため、今回初めて見る方に対しては不親切だったかもしれない。
- 客観性の担保という点では、ファクトチェックは必ずしており、荘則棟の妻の言葉をそのまま鵜呑みにして放送したわけではない。番組内で取材の過程に触れていなかったので、視聴者に疑問を与える可能性があったかもしれず、もう少し配慮する必要があったかと感じている。
などと答えました。
(3)次回開催予定
開催日時:2023年2月14日(火)16時~