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名古屋テレビ 放送番組審議会だより

このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は8名で、会議は毎月1回、年間10回開催予定です。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1日曜日の午前5時00分から放送する「メ~テレオンブズ」の中でもご紹介しています。どうぞご覧ください。
- 今月の番審だより
- バックナンバー一覧
- 今年度の放送番組審議会委員
<2025年1月分>
第660回 名古屋テレビ放送番組審議会
- 開催日
- 2025年1月14日(火)
-
参加者
(敬称略) -
- 委員長:五藤義徳
- 副委員長:村田陽子
- 委員:神田真秋、早川直樹、原田正樹、小出麻緒、林 秀弥、浦上愛子
議事の概要
(1)業務報告
- 社長挨拶
- 2024年年間視聴率報告
(2)審議テーマ
- 日韓合作メ~テレドラマ『彼女のいない時間』第1話第2話(毎週水曜日 深夜0時20分~0時50分 11月6日スタート 全4話)
- その他
委員の主な意見です。
- 妻に関する記憶をなくしてしまったのであれば、妻への愛情や思い出なども忘れていると思われ、妻がいないなら生きる理由がなく、妻の後を追おうという気持ちにならないのではないか。この点は全体を通して辻褄が合わなく思えた。
- 韓国でのシーンはなじみのない土地だったこともあり、行く先々に変化が感じられなかったこともあるが、全体としては静かで美しい自然の環境の中、主人公が内面に向き合って救われていく様子は示唆に富んだものだった。
- フィルムカメラが重要なアイテムとして登場したが、撮った写真をその場では見られないというフィルムならではの時間が、主人公を救うことになるという演出が素晴らしかった。大切な人を亡くした際、時間は人の癒しになり、再生させる鍵にもなるので、このドラマのテーマは普遍的で、老若男女誰にも共感できるものだった。
- 亡くなった人が残された人の前に現れて、未来に向けての勇気を与えるというものは、大きな話の流れとしてはよくあるストーリーだ。だが、今回のドラマには細かな違和感が多々あったため、主人公は何を求めて旅に出たのか、妻は何のために現れたのかといったことが、すっと腹落ちしてこなかった。もう少し緻密な作り込みが必要だったのではないか。
- 名古屋や韓国のシーンで、そこで過去にどういうストーリーがあって、今に繋がっているのかが見えなかった。あえて日本人と韓国人の夫婦にしたのであれば、日本と韓国という国を超えたストーリーがもっと描かれていると、このドラマの面白さが増したのではないか。
- このドラマの印象は決して悪くなく、おそらく日本人だけの制作ではこのような幻想的なストーリーにはならなかっただろう。少女が言った「私たちが生きる理由は記憶されるため。みんな忘れられないために頑張っている」という言葉に胸を突かれた。
- 早い段階から謎の少女の正体は亡くなった妻の若い頃だろうと予想できた。視聴者の予想を裏切るような、あるいはもっと盛り上げるような展開があったらよかったが、そのあたりに物足りなさを感じた。
- トンネルに迷い込んだところに天使が現れた、という印象で、それが視聴者の気持ちを和らげるし、困惑も広がるという不思議なドラマだった。1話が30分という短さもあり、続きが見たい衝動に駆られて一気に最終話まで見てしまった。
局側は
- 妻を亡くしたショックで妻の記憶はなくなり、その痛みだけが残ることは心理学的にはあり得なくはない話なのだが、そこに違和感を持たれてしまったのは制作側の詰めが甘かったのだと思う。
- 日本の制作スタッフが一番気にしていたのは、少女は実は亡くなった妻であるということがすぐに視聴者に悟られてしまうことだった。しかし、韓国のスタッフはそこは気に留めず、場面ごとの強い表現に重きを置いているなど、ドラマ制作においても文化の違いを実感した。
- 配信では予想を超える数の再生があり、多くの方に視聴していただいている。今後は指摘された課題を解決していきよりよい結果に向け挑戦を続けていきたい。
などと答えました。
(3)次回開催予定
開催日時:2025年2月18日(火)16時~