能登半島地震の発生から1週間 災害時における「水問題」実は身近にある給水栓 名古屋市の備えを取材

2024年1月8日 16:56
「能登半島地震」の発生から8日で1週間。長引く断水で、水やトイレの不足が深刻となっています。災害時における水問題。名古屋市の備えを取材しました。
 災害時における水の問題。名古屋市は、どのように備えているのでしょうか。

 「名古屋市内には災害時に給水できる施設が複数設置されています。そのうちの1つが、“災害用常設給水栓”です」(上坂嵩アナ)

 市内4カ所にある名古屋市上下水道局の応急給水センターには常設の給水栓があり、災害時には職員がすぐに駆け付け、施設を開放し、誰でも給水することができます。

 「耐震性の貯水槽で、2Lのペットボトル約5万本分の水が循環貯留されています。この球体の中だけで約1万人分(3日分)の応急給水が確保されています」(名古屋市上下水道局 稲熊良彦係長)

 Q.中の水は出したら終わってしまう?
 「耐震化された水道本管に影響がなければ、常に補給されるシステムになっています」(名古屋市上下水道局 稲熊係長)
 

名古屋市内すべての公立小中学校、378カ所に地下式給水栓を設置

避難した人たちだけで給水できる場所も
 さらに、広域避難場所となるような公園や広場などには、消火栓に仮設の給水栓が設置されるといい、こうした場所は市内に約200カ所あるということです。 

 また、近くに給水施設がないという場合や上下水道局の職員なしで避難した人たちだけで給水できる場所が身近なところにあるんです。

 「公立小学校があります。その近くの歩道、足元に目をやるとマンホールに“地下式給水栓”と書かれています」(上坂アナ)
 
 名古屋市では市内すべての公立小中学校、378カ所に地下式給水栓があります。

 「学校の水道水が万が一使えなくなった時に、地下式給水栓を地域の人で開けてもらうと、応急給水できる施設となっています。小中学校の防災倉庫などには地下式給水栓を開設するためのセットが入っています」(名古屋市上下水道局 稲熊係長)
 

使い方はマンホールを開けて、ホースをつなぎ栓を開くだけ

身近にある給水施設の場所を確認することが重要
 使い方は、マンホールを開けてホースをつなぎ栓を開くだけ。

 はじめは茶色い水が出ますが、5分ほど水を出しホースが入っていた袋の中にある検査キットで水質の確認をした後は、飲み水としても使えます。

 大きな災害の時に、どう水を確保するのか。

 普段から身近にある給水施設の場所を確認しておくことが重要です。

 「おおむね、皆様の自宅から1km圏内には、少なくとも1カ所給水ポイントがあるように整備をしています。自宅の周り1カ所だけではなく、複数カ所事前に確認してもらうのと、1人1日3Lの3日分、1人あたり9Lの備蓄をお願いしています」(名古屋市上下水道局 稲熊良彦係長)

 (1月8日 15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)
 

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