名古屋市緑区のマンションで夫婦とみられる遺体が見つかった事件。逮捕された息子とみられる男は「親が自分の貯金を使ったことに腹を立てた」という趣旨の供述をしていることがわかりました。

　「男は自ら『両親を殺した』と110番通報したということです」（記者）
　　
　警察によりますと、殺人の疑いで逮捕された緑区の無職、喜多圭介容疑者（36）は、9日ごろ、自宅で60代ぐらいの母親とみられる女性の頭などを殴って殺害した疑いが持たれています。

　調べに対し、喜多容疑者は「殺意はありません」と容疑を否認しています。

　マンションの住人からは――
　「たまに換気扇からケンカしている、男女がケンカしている声が聞こえてくることがありました」（同じマンションに住む人）
　「息子が現場の部屋から言い合いしている声を聞いていて、あまりうまくいってなかったのではないか」（近くに住む人）

　その後の捜査関係者への取材で、喜多容疑者は「親に自分の貯金を使われたことに腹を立てた」という趣旨の供述をしていることがわかりました。

　喜多容疑者は両親と3人暮らしとみられていて、部屋からは喜多容疑者の父親とみられる男性の遺体も見つかっています。

　また、9日夜、マンションの関係者が喜多容疑者とみられる男があわてて車に乗り込むところを目撃し、その後車が何かにぶつかった音を聞いたということです。

　警察は、2人の遺体の身元の確認を進めるとともに、司法解剖をして事件の詳しい経緯を調べています。