ホンダと日産が経営統合に向けた協議へ。実現すれば世界3位の自動車グループが誕生します。ホンダの生産拠点、三重県鈴鹿市の反応は――

　「あらゆる可能性についていま話をしている」（ホンダ 三部敏宏 社長）
　Q.可能性の中には経営統合も含まれる？
　「上から下までで言えば可能性としてはあると思う」（三部社長）

　日産との経営統合について「何も決まったことはない」としたうえで、その可能性を否定しなかったホンダの三部社長。

　関係者によりますと、ホンダと日産は持ち株会社を設立して、傘下に両社が入るなど、経営統合に向けて協議を進める方針です。

　莫大な投資が必要な電気自動車やソフトウェアの開発など、急速に変化する市場環境に対応する狙いがあります。

　ホンダと日産は、8月に協業することを発表していますが、中国やアメリカといった海外勢が先行するなか、2社の関係者は「ある程度の会社のスケールがないと世界では勝てない」と危機感をあらわにしています。

　ともに海外市場で苦戦が続く、ホンダと日産。

　特に日産は中間決算で利益が9割以上減少するなど、経営が悪化している状態です。

　統合を前に、まずはそれぞれが立て直しを図れるかどうかが最優先の課題となりそうです。

　ホンダの生産拠点は東海地方にもあります。

　ホンダの国内の工場では最も多い年間約53万台を生産する鈴鹿製作所。

　「フィット」や「N‐BOX」などホンダの主力車種を生産しています。

　日産との経営統合の報道について、鈴鹿市民の受け止めは――

　「日産の業績が良くないのは聞いていたが、朝聞いてびっくりした。今までホンダと日産の車は、あまり似ていなかったので、どうなるのか。鈴鹿市はホンダ系列で仕事をしている人が多いので、そういう人の仕事が増えるのかどうか」（50代）

　「よりよい車の生産につながるのではないかと。お互いにいいとこを取り合って、一層いい車ができるのではと期待しています」（70代）
　
　また鈴鹿市はメ～テレの取材に対し、「両社が正式に発表していない段階なので、コメントする立場にない」としています。