ソフトボール後藤希友投手、23歳オフの決断 オリンピック正式競技復活の4年後に向け、さらなる進化へ

2024年12月19日 17:46
4年後のロサンゼルスオリンピックで2大会ぶりに復活するソフトボール。日本のエースとして活躍が期待される後藤希友選手(23)。いま新たに挑戦していることとは。

ソフトボール女子日本代表の後藤希友投手

 2大会ぶりの有観客開催で熱狂に包まれた、今年のパリオリンピック。

 45個のメダルを獲得した日本勢の活躍を、いち視聴者として見ていたアスリートがいました。

「感動するというか、改めてスポーツって素晴らしいんだなと思ったときに、パリで違う競技を見ているからこそ刺激をもらえたこともあった。私の中ではすごくおもしろかった」(トヨタレッドテリアーズ 後藤希友 選手)

 女子ソフトボール日本代表、名古屋市出身の後藤希友選手。

 愛知県豊田市を拠点に活動するトヨタレッドテリアーズの柱として、活躍しています。

 武器は110km/hを超える速球。野球よりマウンドが近いため、体感では160kmに迫る速さとも言われています。
 

110km/hを超える速球が武器の後藤選手

東京五輪でチーム最年少、堂々のピッチング
 彼女が日本中にその名を轟かせたのは、今から3年前の東京オリンピック。

 2008年の北京以来、実に13年ぶりに復活したソフトボールで見事、連覇を成し遂げた日本。

 当時チーム最年少の20歳ながら堂々のピッチングを披露していたのが、後藤選手でした。

「これが世界一なんだなという感じなんですけど、まだ夢のようで全然実感が湧いていないです」(当時20歳の後藤選手)

 しかしこの時、次のパリでは再び除外が決まっていたソフトボール。

「(2028年のロス五輪で)復活することを願いながら、今回の経験を糧に今後も頑張っていきたいです」(当時20歳の後藤選手)
 

国内リーグで数々のタイトルを獲得した後藤選手

2028年ロサンゼルスでの競技復活が決定
 東京オリンピックからの3年間は、国内リーグで数々のタイトルを獲得し、着実に実績を積み上げてきた後藤選手。

 国際大会の経験も重ね、もう一度あの大舞台に立つためアピールを続けてきました。

 そして去年10月、2028年ロサンゼルスでの競技復活が決定。

「まずはメンバーにもう一度入ることが目標ではあるし、もっと人としてもプレーヤーとしてもパワーアップしたい気持ちもある」(後藤選手)

 目の前の試合に集中して臨んだ今シーズンは、12試合の登板で10勝負けなし。防御率0.52と圧倒的な成績を残しました。

 11月行われたプレーオフでは決勝に先発、6回途中6奪三振1失点のピッチングでチームのJD.LEAGUE2連覇に大きく貢献しました。

「すごく安堵して涙が出ました。このチームメートと一緒に最後の試合までできたことがすごくうれしかったですし、2連覇を成し遂げることができて本当にホッとしています」(後藤選手)
 

ゴルフ練習場で豪快なスイングを見せる後藤選手

やりたいことにとことん挑戦
 シーズン終了から約1カ月経った12月。

 後藤選手が訪れたのはゴルフの練習場。クラブを握って2回目にも関わらず、豪快なスイング。ゴルフとソフトボールの動きには通ずるところがあると言います。

「腰の使い方はめっちゃ一緒です。(投げる時と同じ?)はい。でも難しいんですよね。ソフトボールでやるのと全然違うのでうまくできない…。イメージは完璧」(後藤選手)

 オフシーズンは、自分のやりたいことにとことん挑戦したいという後藤選手。

「今は趣味を増やそうと思っていて。最近料理が気になっていて…いまおすすめの趣味募集中です。何をしたらいいか、おすすめの趣味を教えてもらいたいです」(後藤選手)
 

ロサンゼルス五輪への決意を語る後藤選手

ロサンゼルスに向けた覚悟
 プライベートでも常にチャレンジ精神を持つ23歳は、このオフ、ソフトボールで大きな決断をしていました。

「もう少し自分を変えるためにどうしたらいいか、自分の中のレベルアップに向けてどういう目的でやったらいいのか考えた時に、すごく色んな挑戦をしたくなったこともあり、今回は移籍を決断した」(後藤選手)

 高校を卒業して以降、6年間所属したトヨタからの移籍を表明。

 2大会ぶりに競技復活する4年後のロサンゼルスオリンピックに向け、新たな環境でレベルアップを図ることを決めました。

 東京ではチーム最年少の20歳だった後藤選手も、ロスでは27歳。チームを引っ張っていく立場に。

 日本のエースとして飛躍するため、覚悟をもって挑戦し続けます。

「金メダルにこだわるのももちろんありますし、この4年であとどれくらい進化・成長できるかっていうのがカギになる。自覚と責任を持ってソフトボールに真剣に取り組める環境を作って向き合いたいと思います」(後藤選手)

(2024年12月19日放送 メ~テレ「ドデスカ+」じもスポ!コーナーより)
 

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