新生活に潜む消費者トラブル「お客様番号は暗証番号を教えることと同じ」巻き込まれないためのポイント

2025年4月4日 17:34
4月に入り、新年度が始まりました。新生活に心躍る人も多い中、気を付けたいのが「消費者トラブル」です。
 4日、入学式が行われた三重大学。

 「三重大学が持つ様々な場での学びと経験を通じて、豊かな大学生活を過ごされることを期待しています」(三重大学 伊藤正明 学長)

 医学部など5つの学部で約1400人が新たな一歩を踏み出しました。

 「学びも当然だがサークルや楽しい学生生活を送れることを願っています」(新1年生)
 「アジアとかの文化に興味があるので、それを勉強しようと思っています。勉強と自分がやりたいことを両立してがんばりたいと思います」(新1年生)
 

名古屋市消費生活センター2023年度の相談件数

「若者の相談が増えてきた」
 桜が各地で満開となる中、始まった新年度。

 新生活をスタートするこの時期により気を付けたいのが「消費者トラブル」です。
   
 どのようなトラブルが多いのか、名古屋市消費生活センターで巻き込まれないためのポイントを聞きました。 

 「これまでの消費者トラブルというのは、判断能力が衰えてきた高齢者のイメージが多かったと思うが、その割合に比して若者の相談が増えてきたと感じます」(名古屋市 市民生活部消費生活課 土方真美さん) 

 名古屋市消費生活センターでは、2023年度、約1万3000件の消費者トラブルの相談があり、そのうちの14%、1865件が30歳未満の若者だということです。

 前年より83件多くなっています。
 

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アパート管理会社のような口調で水質検査し浄水器
 新生活が始まるこの時期に増えるのが「訪問販売トラブル」です。

 名古屋市では、一人暮らしを始めた学生のもとに、アパートの管理会社であるかのように語った人物が訪れ、水道の水質検査をしたのち、浄水器の契約を結ばせるトラブルが発生しています。

 「まず契約したマンションの管理会社や担当者の名前を確認しておいて、対応が必要な人かどうかということを確認することが大事です。その場では契約をしないこと。必要だなと思ってもパンフレットをもらって後日契約すれば、間に合うこともあるので、その場で契約しないということを、心がけてほしいなと思っております」(土方さん) 
 

名古屋市 市民生活部消費生活課 土方真美さん

SNSの広告を見て…「投資・副業トラブル」
 さらに注意が必要なのが「投資・副業トラブル」です。

 SNSの広告を見て副業を始めようとしたところ、アプリのインストールで初期費用50万円が必要となり、借金をして始めたものの、稼ぐことができないという相談が寄せられているということです。
 
 「実際に払ってしまったお金を取り返すのが、現実的に難しい場合があるので、必ず稼げるとか、必ずもうかるといった話はない。もうけるために50万円が必要と言われた時点で『あれちょっとおかしいな』と、SNSの知り合いからお金の話が出た時には、信頼性に値する人物ではないと思って、ブロックするのが一番いいと思います」(土方さん)
 

中部電力ミライズ WEBの請求書見本

お客様番号聞き出し電気・ガスなどの契約変更
 また、物価高の今、節約意識につけこんだ電気・ガスなどの「契約トラブル」も。
 
 大手の電力会社のお得なプラン変更の勧誘と思わせて、小売電気事業者が不十分な説明でお客様番号を聞き出し、契約させるトラブルが増えています。

 「電話がかかってきた時に、これはプラン変更なのか、会社の契約の変更なのかを確認しておくということが大事です」(土方さん)

 Q.電話だけで契約は成立するのですか
 「お客様番号を教えてしまうと、計画の変更が自由にできてしまう。悪質な業者もいるので、気を付けてほしい。(お客様番号は)口座番号や暗証番号を教えることと同じだと思ってほしい」(土方さん)

 電話勧誘や訪問販売の場合、契約書面を受け取ってから8日間はクーリングオフができるということです。

 消費者トラブルに巻き込まれた場合の相談先は、消費者ホットライン「188(いやや)」で、最寄りの自治体が設置する相談窓口につながります。
 

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