摘発される店舗も相次ぐ「コンカフェ」 “寄り添える場所に”飲食店として営業するカフェも

2024年7月24日 17:09

様々な世界観を演出し客を楽しませる「コンセプトカフェ」。一方で、無許可での接待や未成年者の飲酒など、「コンカフェ」をめぐる問題は後を絶たず、摘発される店舗も相次いでいます。

 店ごとに様々な世界観を設定し、客を楽しませるコンセプトカフェ、通称「コンカフェ」。
 
 例えば、「執事のおもてなし」を全面に押し出したり、「お屋敷にある本と音楽が楽しめるティーサロン」など、名古屋にも様々なコンカフェが。

 ところで、コンカフェの営業については「風営法」の規定が適用される場合があります。

 長時間にわたり特定の客と話す行為が「接待」行為にあたる可能性もあり、その場合「風俗営業」の許可が必要となります。

 風俗営業の場合は、18歳未満が客として出入りすることや、「接待」させることなどが禁じられています。

 

名古屋市中区大須のコンカフェ アビスラポルテ

「働く子たちに寄り添える場所に」飲食店として営業するコンカフェも

 名古屋市中区大須にある、深海と音楽がテーマの中で人魚が修行するコンカフェでは、居場所がないと感じる未成年も働くことができるよう、風俗営業の許可が必要ない「飲食店」として営業をしています。

 「風営法をとらない理由としては、働く子たちに寄り添える場所になれたらいいと思っている。会話を誘発する行為は接待につながるが、ささいなコーヒーを入れる時の会話だったりとか、簡単な会話、あくまで1対1ではなく、空間を楽しんでもらう分には問題ないと思う」(プロジェクトセレネ 男城月菜代表取締役)

 

おれのメイド。宮迫海渡オーナー

写真撮影は「接待」とみなされる行為

 一方で、風俗営業の許可を取っている、名古屋市中村区の店では、キャストとの写真撮影などの「接待」とみなされる行為も楽しめるよう、風俗営業の許可を取り、18歳未満の出入りを禁じています。

 男性客に話を聞くと―

 「4年くらい通っている。大体、週末はストレス発散というか、癒しを求めて来ている」
 
 「値段もリーズナブルだし、いろんな女の子と楽しくおしゃべりしながら、お酒を飲める人でも飲めない人でも楽しめる場所」

 また店のオーナーは、長い時間もてなすことができるよう、風俗営業の許可を取るのがいいのではと話します。

 「自信を持って、お客さんと長い時間もてなすことができるように、風俗営業許可を取ってやっていくのが、正しい姿なんじゃないかな」(おれのメイド。宮迫海渡オーナー)

 

中村警察署生活安全課 鈴木信宏警部

警察は子供たちに、接待を伴うコンカフェには出入りしないよう呼びかけ

 23日、名古屋市内にあるコンカフェに愛知県警が立ち入り検査を行いました。
 
 立ち入り検査をした4店舗のうち、3店舗で18歳未満が働いていたため、警察は今後、これらの店が本来、風俗営業の許可が必要だったかどうか調べるということです。

「実際にお客さんと1対1で話をして、もてなす行為があるということになると、接待と捉えられる可能性がある」(中村警察署生活安全課 鈴木信宏警部)

 警察は子供たちに、接待を伴うコンカフェには出入りしないようにと呼びかけています。

 「夏休みになると、深夜に働く店でアルバイトをする子どもも、どうしても出てくる可能性がある。店にはお客さんとしても行かない、働かないということを注意してもらいたい」(鈴木警部)

 

 

 

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