【解説】イギリス14年ぶり政権交代へ…“退屈男”と呼ばれる党首で圧勝できたワケ

2024年07月05日 22:41
■前首相も落選…14年ぶり政権交代へ  なぜ…。“退屈男”で14年ぶりの政権交代へ。  人々は歓喜の声を上げ、紙吹雪が舞い散りました。この直前、発表があったのです。  日本時間の5日午前6時に投票が締め切られたイギリス下院議会総選挙の出口結果では最大野党・労働党が650議席中、410議席を獲得する見込みです。 労働党に投票した人 「ワクワクしているよ、新しい夜明けだ」 「僕らは保守党を権力の座から引きずり下ろしたんだ。素晴らしいよ」 保守党 リシ・スナク首相 「今夜、国民は厳しい判断を下しました。学ぶこと・反省すべきことはたくさんあり、私は敗北の責任を負います」  14年間続いた保守党政権は幕を下ろし、次の首相に就く見込みなのがキア・スターマー労働党党首です。 労働党 キア・スターマー党首 「パフォーマンス政治から公共のための政治へ、変革が求められています」 ■なぜ圧勝?イギリスの“退屈男”  このスターマー党首、イギリスでの評価は“退屈”“まるで政治ロボット”。なぜ勝てたのでしょう。 外報部デスク 中丸徹 「スターマー氏は4年前に労働党の党首になった。当初は『カリスマ性がない』『退屈だ』など散々な評価だったが、保守党のジョンソン元首相のもとで“EU離脱騒動”“コロナウイルスの混乱”“ロシアのウクライナ侵攻”など政治的な混乱が続いていくなかで、一方のスターマー党首は『安定感がある』『普通なところがいい』と評価が肯定的に変わっていった。今回、トラス元首相が落選するなど保守党への強い逆風が吹くなかで、スターマー党首は“真面目で安心な”存在感と、支持が集まっていった」

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