夏から一転“冬景色” ヨーロッパで異常気象

2024年09月16日 19:18
 ヨーロッパで異常気象が続いています。  一面の雪に覆われたのは、オーストリア西部にあるアルプスの麓の村。9月に雪が降るのは、一部地域では観測史上初めて。夏の放牧が突然終わり、一足早く訪れた“冬景色”に牛たちも困惑を隠しきれない様子です。  一方、首都ウィーンではドナウ川へと注ぐ支流の水位が急上昇しています。  川底に沈む旧ナチス・ドイツの軍艦が姿を現すなど、干ばつによる水位の低下が問題となっていたドナウ川。それが一転、各地で水があふれる事態に。 CNN気象予報士 「数十年で最悪の洪水と話す気象学者もいます」  原因は、中央ヨーロッパを襲っている嵐「ボリス」。北極からの冷たい空気と、地中海・黒海付近の温かい空気がぶつかって嵐が発生。記録的な大雨をもたらしたのです。  チェコでは、複数の地域で洪水が発生。大量の水が流れ込み、住宅街に濁流が出現。25万世帯が停電し、これまでに8人の死亡が確認されています。  隣国ポーランドでも、チェコとの国境付近でダムが決壊するなどして、大洪水に。街中を流れる川は、急激な増水によって、橋だけでなく街全体をのみ込んだのです。  およそ5000軒の住宅が浸水したルーマニア。8つの地域で甚大な被害となり、15日までに少なくとも6人が死亡しています。 地元住民 「何も残っていない。ベッドも枕も泥だらけで寝る場所もない。何もない、何も…」

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