天気急変に翻弄…観衆100万人「隅田川花火」舞台裏を総力取材

2024年07月28日 00:53
27日に行われた「隅田川花火大会」。およそ100万人が集まったとみられ、猛烈な暑さに加え、午後には天気の急変も。翻弄される花火大会の裏側を取材しました。 (7月27日OAサタデーステーション) ■観衆約100万人「隅田川花火大会」の舞台裏 27日午後7時から行われた「隅田川花火大会」8代将軍・徳川吉宗の時代を起源とする、日本最古の花火大会。100万人の来場者が2万発の花火を楽しみました。国内の代表的な花火メーカー10社が競うコンクールも行われました。日本屈指の花火師たちが織りなす傑作の数々が人々を魅了しました。 ■打ち上げ10時間前…こんなところに大行列 報告:富樫知之ディレクター(東京・墨田区) 「店内に入っていくお客さんもいますね。まだ開店していないはずなんですが」 「ちょっと待って、すごい列です。奥まで続いています」 開店前のスーパーの中に200人を超える行列。 先頭に並んでいた家族 「(Q.何時から並んでいる?)午前3時半、隅田川花火大会の場所取りです」 打ち上げ会場から2キロほど離れたスーパーでは、観覧席として特別に屋上を開放。場所取りが終わったら一度この場を離れてもいいといいます。しかし、気になるのが空模様。7月20日に都内で予定されていた足立区の花火大会は、夕方からの雷雨により打ち上げ開始の20分前に中止となりました。 朝5時前から並んだ男性 「なんか夜から雨ですよね。なのでちょっと迷いましたけど、とりあえず取りました」 朝8時から並んだ女性 「中止だったら、悲しいね。悲しいね」 ■打ち上げ2時間前…関東にゲリラ雷雨が発生 実は、このとき、関東周辺は大気の状態が不安定で、東京・多摩地区の西部では雷雨が起こり始めていました。 山崎光大カメラマン(さいたま市・午後5時すぎ) 「さいたま市です。激しい雨と雷です。横殴りの雨と激しい雷が鳴っています」 視界は霞み、何度も何度も、雷が落ちました。花火大会が開催される東京・墨田区でも激しい雨が降りました。こちらはさいたまスーパーアリーナ近くで撮影された映像では悲鳴が…空が何度も光り、轟音が鳴り響き渡ります。 花火大会が開催される東京・墨田区でも激しい雨が降りました。 突然の雨に、ずぶ濡れになる子どもたちも…花火大会の場所取りをするため集まっていた人は突然の雨に持っていたレジャーシートを頭からかぶり雨をしのいでいました。 スーパーの屋上で場所取りをしていた人たちには避難を促すアナウンスが…。 スーパー店員によるアナウンス 「ただいま雨が降り出しました雷雨に近づいています。身の危険と感じたら速やかに店内に避難するようにお願いします」 中には、帰り支度をする人もいました。心配されるのは、花火大会の開催について。今年は人件費の高騰や物価高の影響で大会運営費はコロナ前の2019年のおよそ1.5倍、3億円まで膨れ上がっています。花火大会は開催できるのでしょうか?会場付近では、花火大会の開催についてこんなアナウンスが… 大会関係者 「ただいま雨が降っていますが、花火大会は行います」 ■打ち上げ1時間前…交通規制に翻弄 午後6時過ぎから始まる交通規制ではう一部のエリアで車両が一切通れなくなります。道路の横にはレジャーシートを手にする人たちがズラリ。 報告:水野正路ディレクター 「今、開催を知らせる花火が上がると観客たちが勘違いをして場所取りがスタートしてしまいました。フライングして場所取りしています」 花火への熱量が最高潮に。規制が始まると警察や民間の警備員、およそ1700人がバリゲートを設置するなど、物々しい雰囲気に…規制が始まる前に買い物で席を外していた女性は中に入れなくなりました。 中に入れなくなった女性 「買い出しをしていたら中に入れなくなった、まわれと言われたけど、時間的に間に合うかどうか微妙です」 交通規制により、歩行者が一方通行となったため、警察官と押し問答する場面もありました。会場近くはこの通り。1時間定点観測してみると…多くの人で溢れかえっています。 ■終了後…帰宅ラッシュで大混雑 群衆事故に警戒 午後8時半、花火大会が終了。およそ100万人が一斉に帰宅するため最寄りの浅草駅は大混雑に。 歩道はおろか、車道にまで人で埋め尽くされ、前に進みたくても、全く進めません。警察官は、別の駅への誘導を進めています。この人混みに加え、災害級の暑さで体調を崩す人もいました。27日都内で、熱中症で搬送された人は120人でした。

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