常盤貴子(小山田晃子役)
Q.原作を読んでの感想は?
「ありがとう」の気持ちでいっぱいになりました。晃子さんは亡くなられたけど、たくさんのHappyを残してくれた。未来が楽しみになりました。
Q.小山田晃子はどんな人だと思いますか?
いろんな人の影響を受けて、いろんな人に助けられて、いろんな人に元気もらって、そして、いろんな事を決めていく人なんじゃないかなと思います。
お母さんから出産を止められたときも、「お母さんみたいなお母さんになりたいから産みたい」っていう結論になってるんですね。だから、決して自分だけで決めているわけではなくて、お母さんの言葉も、亮太の言葉もちゃんと受けとめているし、柚莉亜が生まれてからも、ちゃんと柚莉亜を見て、答えを出している。その時その時を、ちゃんと大事にできる人なんだなと思いました。
Q.実在した人を演じるとは?
フィクションより実在の人物を演じるほうが私は好きなんです。
というのも、全てが事実だから。フィクションだと「そんなわけないでしょ!」となって、つじつまを合わせる作業が面倒臭いし(笑)。
Q.晃子さんのご家族に会っていかがでしたか?
スタジオ撮影中、見学しに来てくださった晃子さんのお母様が私の姿を見て、すごく雰囲気が似てる、と言って涙をこぼしていらっしゃる姿に私も泣きそうになりました。お母様のこの言葉は私の支えになり、最後まで晃子さんのポジティブパワーで乗り切れました。
Q.田辺誠一さんと小山田亮太と共通する点は?
田辺さんに亮太役が決まった時、なるほど、この人しかいないかも!って感動しました。田辺さんの掴みどころの無い感じ(笑)が、実際のテレニンさんもきっとこういう方なんだろうな、という感じがしました。
最初の頃、若松監督が、「いや~田辺さん、ロシア人の感じを研究して来てるね」っておっしゃってたんですけど、「田辺さん自身の素だと思う」って内心思っていて(笑)。
それが後半になるにつれて、どんどん全開になっていくのが、おもしろかったですね。
Q.撮影現場の雰囲気は、どうだった?
びっくりするくらい、温かい現場でした。私が今まで経験した中でも1、2を争うくらい。
とっても愛にあふれていて、ふとスタッフを見ると、カメラマンさんもカメラマンのアシスタントさんも照明部さんも、みんながいつも笑っているんですよね。
晃子さんの前向きな想いが現場にも満ちている感じでした。
Q.ライブシーンを演じていかがでしたか?
今回の撮影で一番気が重いシーンでした(笑)。
でも、泉谷さんに「ロックンロールは、それっぽくなり切った者勝ち」と言って頂いて、「困ったら、開放弦一個押さえていれば、それだけで形になるから」なんてズルの仕方も教えてもらって気が楽になりました。
Q.一番、印象に残っているシーンは?
十朱さん演じるお母さんとの「強い女2人の戦い」ですね。親子のDNAを感じるような本当の親子喧嘩でした。それがとてもリアルだと思います。
クランクインしてすぐに撮影したのですが、それで、自分の中の晃子さん像が確実なものになり、お母さんとの関係を含め、ドラマの全てが見えた感じになりました。
だからすごくピリっとしたシーンでしたけど、とても楽しかったです。
Q.心に残っている晃子さんから柚莉亜ちゃんへの伝言は?
「世の中には合う人も合わない人もいるのは当然で、だからそういう人に出会ったら、もう逃げちゃいなさい」という伝言が、凄く潔いなと思いました。
その人に会わせて自分を変えるのではなく、「逃げちゃえ」ってなんか、「できる!私にも!」って思うんですよね。その考え方、大好きです。
Q.どんな方にドラマを見てもらいたい?
家族みんなで見てもらいたいな、と思います。とても笑えるし、「家族っていいね」って思ってもらえるドラマだと思うので、家族一緒に見ると、家族の仲が深まるんじゃないかと思います。とにかくすごく笑えて、すごく泣ける、笑いながら泣けるようなドラマだと思います。