ふるさと納税が佳境を迎え、大手ポータルサイトが今週、相次いでイベントを開いています。人気の返礼品から今年の消費の傾向が見えてきました。 ■大手サイトのイベントに1万5000人 　会場に向かう人の波。大勢の人たちが目指すのは、日本最大級の「ふるさと納税」イベントです。パシフィコ横浜で開催中の「ふるさとチョイス大感謝祭」。9日と10日の2日間で、延べ1万5000人の来場が見込まれています。 　全国から160もの自治体が大集結。ふるさと納税は11月と12月の2カ月で年間寄付額の半分以上が集まるため、各自治体が地元の名産をアピール。こちらは岩手県奥州市のブランド和牛「前沢牛」です。 　イベント参加は“無料”で、人気の返礼品の試食は何件回ってもOKです。 来場者 「おいしい！」 　全国の「ふるさと納税」の受入額は年々増加し、今や1兆円を超えています。 　自治体別の受入額トップ10。1位は宮崎県都城市で、主な返礼品は「サーロインステーキ」。2位は北海道紋別市で、「いくらの醤油漬け」など。3位は大阪府泉佐野市、牛肉の「ハラミ」が人気です。 　ハラミは牛1頭から取れる量が非常に少ない希少部位。秘伝のタレに漬け込んだ「牛ハラミたれ漬け焼肉」です。 　弾力があり、やわらかく、程よい脂と濃厚な味わい。この贅沢な返礼品の試食を今か今かと待つ人たち。あっという間になくなります。 来場者 「おいしい」 　お父さんと、お母さんも…。 来場者 「やわらかい」 「やっぱりおいしい。やわらかい」 ■ふるさと納税　返礼品に見る今年の消費 　人気の返礼品から、今年ならではの特徴も見えてきます。新潟県南魚沼市のブースでは、魚沼産コシヒカリのすくい取りが500円。カテゴリー別では今年、コメが人気ナンバー1です。 ふるさとチョイス　大橋潤さん 「（Q.1位がお米。なぜ？）今年、コメ不足が注目された影響もあって、去年おととしはコメは2位だったが今年は1位になった」 　カテゴリー別の3位は、トイレットペーパーなどの日用品です。背景にあるのは…。 ふるさとチョイス　大橋潤さん 「昨今、物価高の影響によって生活必需品の値上げが挙げられるが、ふるさと納税で調達しようと世相と連動する動きが大きくみられる」 　利用者の獲得競争が過熱する「ふるさと納税」。総務省は来年10月から、ポイントが付くポータルサイトを通じて自治体が寄付を募集することを禁止します。 ふるさと納税の利用者 「今までお得だったのでちょっと残念。廃止される前までに駆け込んでやろうかなと」 　特典分の資金は自治体が負担しているとみられるため、ポイント付与のサイト利用を禁止することで、自治体の収入を増やす狙いです。 ふるさとチョイス　大橋潤さん 「これからふるさと納税が一番盛り上がってくるシーズン。より地域の魅力を知ってもらって、この後のふるさと納税に生かしてほしい」