137連勝で金メダルの藤波朱理選手、初めての全国大会は負けて涙 映像で振り返る親子の絆

2024年8月9日 17:53
中学2年生から公式戦負けなし。オリンピックの金メダルで137連勝の藤波朱理選手。圧倒的な強さを支えたのは、親子の絆でした。
 「五輪で自分が戦っている時に、セコンドが父、観客には母がいるのが理想。その夢を実現するには自分が勝たなくてはいけない」(2021年、当時18歳だった藤波朱理選手)

 4歳のころ、父と兄の影響ではじめたレスリング。初めて出場した全国大会では――。

 試合に負けて、涙を流す藤波選手。決して最初から強かったわけではありませんでした。

 負けず嫌いな藤波選手を16年間、コーチとして近くで支えてきたのが父の俊一さんです。

「一番近くで見てくれているので、ちょっとした変化に気づいてくれて指摘をもらって改善することもある。父がいなかったらここまで来られていない」(藤波選手)
 

藤波朱理選手の父・俊一さん

父もまた娘と同じ夢を抱く
 高校は、俊一さんが監督を務めるいなべ総合学園に進学。

 長い時間を共に過ごす中で、父もまた娘と同じ夢を抱いていました。

「やはり五輪は最高の舞台。私も一緒にコーチとして出たい」(俊一さん)

 マットでは師弟関係の二人ですが、ひとたび自宅に帰れば――。

 「お父さん油っこいもの好きやろ?カルビとか」(藤波選手)
 「そんなことないね。胃がもたれるからね」(俊一さん)
 「年取ると胃もたれするようになるのか」(藤波選手)

 どこにでもいる仲良し親子です。
 

両親と初詣をした藤波選手

母・千夏さんの支え
 そして、大切な家族はもう一人。母親の千夏さんです。

「母はポジティブなので、本当に助けられました」(藤波選手)

 藤波選手は今年3月、練習中に左ひじを脱臼。人生で初めて手術をし、不安に思う藤波選手を支えたのも、母・千夏さんでした。

「何でも話せて、メンタル的にも今はいい感じです」(藤波選手)
「毎日がんばっていることは、話をしていてわかるので、五輪では努力が報われたらいいなと思います」(千夏さん)

 家族でつかんだ金メダル。セコンドにはお父さん、観客席にはお母さん。

「自分1人の力で戦った感覚では全くなくて、たくさんの人の応援・支えでいまの自分がある。みんなで戦って、みんなで勝ち取った金メダルだと思います」(藤波選手)
 

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