“秋の味覚”栗が高騰 創業91年「モンブラン発祥」店主の変わらぬ思い

2024年09月09日 22:46
 「秋の味覚」である栗の収穫が各地で始まっています。台風の影響で被害を受けましたが、今年の出来は農家も太鼓判だそうです。 ■台風で折れる栗の木 一方で味は…  カステラの土台の上に優しい黄色のマロンクリーム。秋のスイーツの代表格である「モンブラン」です。  モンブランにも欠かせない栗ですが、今年は一味違うといいます。取材班は全国1位の産地である茨城県へ。 福田グリーン農園 福田美保園主 「こちらが栗園です」  8月からブドウ、梨などの果実狩りを楽しめる農園。秋は広大な敷地で栗拾いをすることができます。 福田グリーン農園 福田美保園主 「手で取ると痛いので、足で開いて…」  取材ディレクターも足で踏んで「いが」を開き、実をつまんで拾います。 福田グリーン農園 福田美保園主 「7月に雨が少なかったのでやや小ぶり」  今年は台風や猛暑など、天候不順の影響が大きいといいます。 福田グリーン農園 福田美保園主 「(Q.今年の夏は?)猛暑で人間も大変でしたし、果物たちも大変だったと思います。暑すぎると栗が熟さないで落ちてこないことも」  台風によって折れた木も…。 福田グリーン農園 福田美保園主 「こんな感じで木が根元から折れてしまいました」  折れた木になっていた栗も焼却処分となってしまいます。  一方、夏の猛暑によって栗の甘みは増すといいます。 福田グリーン農園 福田美保園主 「(Q.今年の味は?)暑いので甘さは入ってくる」 ■“秋の味覚”栗高騰に洋菓子店は  モンブランが看板メニューのケーキ店は秋の味覚を求める人でにぎわっていました。 「モンブラン」4代目 迫田直幸店主 「日本の方々に喜んでいただけるように国産の栗にこだわっている」  そう語るのは、日本のモンブラン発祥の店とされる東京・自由が丘にある「モンブラン」の4代目店主です。  このモンブランは91年前、店主の曽祖父・迫田千万億氏によって開発されました。 「モンブラン」4代目 迫田直幸店主 「シャモニーから見たモンブランという山が非常に美しく、いたく感銘を受けたと聞いております」  店名のモンブランは地元公認です。 「モンブラン」4代目 迫田直幸店主 「ホテルモンブランの支配人に屋号として『モンブラン』を日本で掲げたいと直談判し、許可をいただいて日本に帰ってきた」  近年、栗の仕入れ値は上がっていて、今年はさらに高騰が予想されているといいます。 「モンブラン」4代目 迫田直幸店主 「昨今の人件費の高騰だったりとか、コストが上昇していると価格は恐らく去年並みか去年より上がると予想されている」  しかし、レシピと店主の思いは創業から変わりません。 「モンブラン」4代目 迫田直幸店主 「(仕入れの)価格が上がったからと品質を落とすことはしたくないので、良い品質のものを提供できるように企業努力をしている」

これまでに入っているニュース