アメリカのトランプ次期大統領は、中国の習近平国家主席と電話で会談し、不公平な貿易の是正などについて議論したと明らかにしました。 　トランプ氏は17日、自身のSNSで習主席との電話会談は「米中両国にとって非常に良いものだった」と評価しました。 　トランプ氏が問題視する不公平な貿易の是正のほか、違法薬物フェンタニルについて議論したということです。 　また、アメリカ国内での利用ができなくなる可能性がある中国系動画投稿アプリ「TikTok」についても意見を交わしたとしています。 　TikTokを巡っては、連邦最高裁が17日、アメリカ国内での利用を規制する新たな法律を支持する判断をしました。 　大統領の就任式を間近に控えるなか、バイデン氏、トランプ氏の対応が今後の焦点となります。 　トランプ氏は習主席と「多くの問題を共に解決し、直ちに着手することを期待している」と述べ、「世界をより平和で安全なものにするために全力を尽くす」と強調しています。 　一方、新華社通信によりますと、習主席はトランプ氏の再選に祝辞を述べ、「新大統領の就任で、米中関係が良いスタートを切ることを希望する」と述べました。 　そのうえで「広範な共通利益と協力の余地があれば、中国とアメリカは友人になれる」と主張しています。 　台湾問題については、「中国の国家主権と領土保全にかかわる問題でアメリカの慎重な対処を望む」と述べました。 　また、経済貿易関係については「対立や衝突を選択すべきではない」と述べ、関税引き上げなどを予告しているトランプ政権を牽制（けんせい）しています。