台風7号は、非常に強い勢力を保ったまま、関東に最も接近しています。 三宅島は、16日午前9時ごろに暴風域に入りました。 三宅島観光協会・谷井重夫事務局長 「よろよろと大人でもよろめいてしまうような風の強さ。今回は、風速がかなり強く出たのでは」 夏休みシーズン、いつもなら観光客でにぎわう大島も街から人がいなくなりました。 千葉県でも、最接近前から雨風が強まりました。道路は冠水し、波のように歩道に雨水が流れ込みます。 茂原市では、5段階の警戒レベルのうち、レベル4となる『避難指示』を、15日夕方に出しました。土砂災害や浸水が想定されている場所からの全員避難の呼びかけです。 避難した人 「今回は早かった。（避難指示が）去年は川がいっぱいになってサイレンが鳴ってからだった。通れる道が限られていた。今年は道が大丈夫なうちに早く来た、怖いから」 館山市では、15日から自主避難所が開設されていましたが、午前6時、『高齢者等避難』に引き上げられました。 避難した人 「（Q．ご自宅はどういう状況で出てきた）うちは、なんでもなかったんだけど、怖いから来たんだよね。毛布は、こちらでいただいて、食べる物、飲み物、着替えを持ってきた。前の日から来ることを決めてあったので、買い出しをして」 太平洋を北上し、本州に近づいた台風7号は、海からのエネルギーを蓄えながら、1時間に15キロから20キロの遅いスピードで進みました。 24時間で、140ミリ以上の雨が降った鴨川市。出歩く人の姿はなく、閑散としています。 停電も発生しました。 東京電力パワーグリッドによりますと、エリア内で発生した停電は、最大で約4640軒に上ります。 親戚で集まっていた家族も停電してしまいました。冷房だけでなく、電気を使ってくみ上げている井戸水も使えません。 実家に帰省中・森山太一さん 「（Q．何時ごろから停電）朝の11時くらいです。窓、開けないと、暑くて暑くて。熱中症になったりして大変なので。電気がいつ復旧するのか、ちょっと、いま心配ですね」 夜になっても復旧しないため、家族で避難することにしたそうです。 夢の国にも嵐が。 東京ディズニーランドと東京ディズニーシーは、16日午前10時半ごろ、午後3時までで閉園することを発表しました。 来園者 「アトラクションを待っているときに、アプリでわかりました」 来園者 「きょうは、めっちゃ空いていました。午前11時からドバーって、やばいなって」 千葉県内では、多くのレジャー施設が、朝から休業しました。 旭市にある道の駅は、夕方までの営業を5時間、短縮しました。売り上げは4分の1になってしまいますが、近年では、早めに休業を決断するようになったそうです。 道の駅・季楽里あさひの店員 「台風で、生産者も品物が少なかったりしたから」 道の駅・季楽里あさひ　浪川員充駅長 「最近の台風は昔と違って大きくなっている。お客さんもそうですし、従業員の安全を一番に考えている」 道の駅に野菜を卸している生産者。 NPO法人『ふくろう』・平野彰子さん 「きょう収穫できないと、あすは大きくなってしまうので、出荷できる状態ではなくなる」 障がいのある人たちと一緒に農作物を育てているNPO法人『ふくろう』では、16日の収穫を取り止めました。売り上げは、賃金にあてられています。 NPO法人『ふくろう』・平野彰子さん 「自然のもので、成長は止めることができないので、出荷できるものが少なくなる」 台風7号は、北北東へ進路を変え、進んでいます。次第に、茨城や福島でも影響が強まってきていて、警戒が続きます。