自民党員らに聞く総裁選 9人乱立に「期待感」 東海3県でも投票準備進む

2024年9月12日 17:14
12日に告示を迎えた自民党総裁選。岸田総理が派閥の解消を表明してから初めての総裁選で、派閥の締め付けが緩くなった影響もあり、過去最多の9人が乱立する異例の構図となりました。派閥の裏金事件を受けた信頼回復や経済政策などが争点です。
 総裁選の告示日を迎え、東海地方各地の県連では投票用紙となるはがきを党員に発送する作業が行われました。

 ポスト岸田を決める総裁選は自民党の衆参の国会議員が1人1票を投じる「国会議員票」と党員・党友の投票で配分される「党員票」で争われます。

 「国会議員票」「党員票」はいずれも367票ずつ。

 党員票は各都道府県連で集計した投票数を党本部でまとめ、一定方式で各候補に比例配分されます。

 計734票のうち、過半数を獲得した候補が総裁となります。
 

自民党総裁選の仕組み

東海3県の党員票は?
 一方、過半数を獲得する候補がいなかった場合には、上位2人の候補者による決選投票となります。

 決選投票は国会議員票は367票のままですが、党員票は都道府県ごとの「地方票」にまとめられて47票になります。

 上位2人について、それぞれの都道府県で得票の多かった候補に1票を割り振ります。

 計414票のうち多くの票を獲得した候補が総裁となります。

 総裁選の行方を左右する可能性のある党員票。

 東海3県では愛知で約5万3700人、岐阜で約3万6100人、三重で約1万2600人が投票資格を持っています。
 

自民党員 吉田満さん(68)

投票権を持つ名古屋の「自民党員」は…
 今回の総裁選。投票資格を持つ、名古屋の「自民党員」は――

 「今のところ、まだ投票先は決まっていないが、これからじっくり考えようと」(自民党員 吉田満さん・68歳)

 10年ほど前に自民党員となった、港区の吉田満さん。

 史上最多の9人が立候補している状況を好意的にとらえています。

 「誰でも参加できる総裁選という感じ。立候補者が多いということは自民党も自由になった感じ。これから変わるのではないかという期待は大きい」(吉田さん)
 

自民党員 宮里重成さん・62歳

重要視していることは「防衛」面
 同じく港区に住む自民党員の宮里重成さん。

 投票先を選ぶのに重要視していることは「防衛」面です。

 「今、中国や北朝鮮、ロシアの脅威にさらされているが、それにうまく立ち向かえる、ちゃんと防衛をやれる人がいい」(自民党員 宮里重成さん・62歳)

 また去年、自民党を揺るがした「裏金問題」。

 新しい総裁にはさらなる透明化を求めています。

 「(裏金問題があったときは)もう党員を辞めようとも思った。クリーンな政党、国民から信頼される政党であってほしい。自民党だからできるものもあるのではと、党員になって思う。もう少し支持を続ける。だめならやめるが」(宮里さん)
 

街の人(名古屋・栄)

投票権のない人の注目度も高まる
 実質的に総理大臣を決めることになる自民党の総裁選は、投票資格のない人の注目度も高まっています。道行く人たちに聞きました。

 「一応、関心はある。リーダーが変わるということで、新しい日本ができていくのか、わからないが期待はしたい。今、政治の流れ的にはいやな悪い雰囲気の流れがきているので。国民にとって不透明、不都合なところが見え隠れしている部分があるので、透明性を持ってしっかり対応してほしい」

 「将来のこと、いろいろな世代の人のことを考えられる人がいい。今は、みんな子育てにシフトしているが、いろいろな人がいるから、全体を考えられる人がいい」

 「しっかりと実行していただける人がいいと思う。国際的な脅威もあるし、天災、災害が多い日本だから、それに対抗する国民への負託が得られるような政治をしてもらえれば」
 

27日に新しい「総裁」が決まる

約2週間の選挙戦で新しい「総裁」が決まる
 14日には名古屋でも演説会が予定されている、約2週間の選挙戦。

 27日に国会議員票の投開票、党員票の開票が行われ、新しい「総裁」が決まります。
 

これまでに入っているニュース

もっと見る

これまでのニュースを配信中