物価高対策を盛り込んだ2024年度補正予算案は、国会で審議が続いていますが、12日に衆議院の本会議で自民党と公明党、国民民主党などの賛成多数で可決する見通しです。 　（政治部・笠井美来記者報告） 　少数与党となった自民党は、複数の野党との交渉を並行して進め、補正予算案を通す環境づくりに苦心しました。 　日本維新の会の前原共同代表は、与党が教育無償化に向けた協議に応じることを条件に、補正予算案に賛成することを表明しました。 　国民民主党も、看板政策である「年収103万円の壁」の引き上げを巡り与党と合意文書を交わしたことを評価し、賛成します。 　これにより総額およそ14兆円の補正予算案は12日、衆議院を通過する見通しです。 　一方、立憲民主党は、能登の復興費用が増額された与党の修正案には、委員会採決で賛成します。 　立憲幹部は「少数与党だからこそ我々の要求が反映された」として今後も自民党を揺さぶりたい考えです。 　ただ「緊急性の低い事業が含まれている」として、本会議では補正予算案に反対する見通しです。 　ある政府高官は「我々はまな板の上の鯉だ」と話していて、石破政権にとって不安定な国会運営が続きそうです。